対策は万全?花粉症と食べ物の関係に迫る!

春になるとみんなを悩ませる花粉症。
日本国民の3人に1人どころか、近年では2人に1人とも言われるほど多数の患者を抱える、国民病のひとつです。
作業が手につかないほどつらい症状が続く方もいれば、ちょっと鼻がむず痒いかも?程度で済んでしまう方もいるなど、個人差が大きいのも難しいところですよね。

今回は花粉症のメカニズムと食べ物の関係に迫ります!

【【花粉症はアレルギー】

花粉症は通称のようなもので、正しくは季節性アレルギー性鼻炎と称されます。
つまり、花粉症とは食物アレルギーと同じく、体の防衛反応が原因で起こっているのですね。
発症したら一生モノのお付き合いになることを考えると、憂鬱になるのも無理はありません。
アレルギーの根治は2022年現在まだ研究途上で、どこでも簡単に治療できるようなものではありません。
春先になると、花粉症対策に効果がある(!?)とされる食べ物が紹介されることが多いですが、あくまでもお守り程度と考え、症状がひどいようなら迷わず耳鼻咽喉科を受診した方がよいですね。

花粉症対策の食べ物は、花粉症を治すため、かからないためではなく、あくまでも体調を万全にしておくために、免疫機能を維持に必要な栄養素をもつ食べ物を食べる。というぐらいの感覚でいるようにしておくとよいでしょう。
例えば、甜茶はポリフェノールが豊富で、カフェインも含まれていないので、普段のお茶の代わりに取り入れてみる(※ブレンドタイプのものはカフェインを含むことがあります)。
ヨーグルトや発酵食品は免疫細胞の多い腸内の環境を整えるので、普段の食事で意識して食べるようにする。などです。
また、腸内環境の荒れの原因になりやすい、高脂肪食(ファストフードや嗜好性の高いお菓子など)を控えるよう心がけると、よりよいですね。


【密かに忍び寄る?果物による口腔アレルギーの話】

最近、果物による口腔アレルギーの患者が増加傾向にあるそうです。
この果物アレルギーになる人が花粉症を発症している確率が高いのだとか。
厚生労働省公開の一般情報でも、花粉症との関係性が考えられている、との表記があります。
春に多いスギ花粉・ヒノキ花粉と似たアレルゲン(アレルギーの原因物質)を持つ果物を食べると、体が勘違いをしてアレルギー反応を起こすというメカニズムのようですが、食べている本人にしてみれば迷惑な防御反応の連鎖といえますね…。そして、花粉症になったからといって、必ずしも果物による口腔アレルギーを発症するとは限らないのが難しいところです。
そのため、花粉症の症状がある方で、特定の果物を食べると口や喉にかゆみなどの違和感がでるようになったと自覚したら、早めに病院を受診し、アレルギー検査を受けましょう。
口腔アレルギーは口腔内のみの症状が多いとされますが、対象の果物が複数報告されるケースもあり、自覚していないだけでアレルギーになっている食べ物があるかもしれません。
自分の体の状態をきちんと知っておくことで、より自分に合った対策ができるようになるので、花粉症のケアにも役に立ちますよ☆

花粉症は年々患者数が増えています。
誰でもなっているから…と軽く考えず、自分の体調に合わせたケアを選択できるようにしましょう☆

Text byはむこ/食育インストラクター