知っているようで知らない、SDGsにまつわる言葉

SDGsの取り組みはさまざまな業種に関わります。
そのなかでも、食の分野は多くのテーマに関わっています。
生活の質を向上・安定させるためには、食べ物の存在が欠かせないからなのでしょう。
今回はそんなSDGsに関係する言葉についてのお話です。

【持続可能な食のために…サプライチェーンとは?】

SDGsの目標は全部で17の大テーマがありますが、そのうち半数以上が食に何らかのかかわりを持っています。
なかでも、食をひとつの産業として考えるときに覚えておきたい言葉が、サプライチェーンです。
この言葉は生産・流通・販売・消費という一連の流れを指しています。
私たちの食卓に食べ物が並ぶまでには、とても多くの人や企業が関わっていることを実感できる内容ですね。
サプライチェーンは食品だけの話ではないので、より具体的に食品を対象として使う場合はフードサプライチェーン、あるいはフードシステムといった言葉で説明されることがあります。
サプライチェーンは産業に関する用語なので、SDGsの17個の目標のうち、「2.飢餓をゼロに」や「8.働きがいも経済成長も」・「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」などの項目に大きく影響しています。
食品関係では特に2の項目に関わり、食のサプライチェーンを維持するために、食品の生産環境を持続可能なものにすることが大きな課題だといえます。


【エシカル消費とフェアトレード】

食とSDGsについて関係のある用語のひとつに、エシカル消費と呼ばれる言葉があります。エシカル(ethical)とは造語ではなく、英語で倫理・道徳を指す単語。
つまり、エシカル消費とは倫理的な消費という意味合いになります。
倫理的、というとイメージしにくいですが、例えば環境に配慮されたリサイクル製品などを購入する
無駄な資源を使わないように、節電や節水に努める、などはエシカルな消費といえるでしょう。
ただし、エシカル消費=環境・社会的に特別な配慮をされた商品だけを購入する。ということではありません。
「倫理的な」という言葉が含む意味は幅広く、地元でとれた野菜や肉を積極的に購入する地産地消は、立派なエシカル消費のひとつです。
また、災害の多い日本では、復興中の被災地で生産された商品を購入したり、現地へ旅行に行く、などの支援・応援もエシカル消費の考えに則った消費です。

ちなみに、類似した使われ方をする単語のひとつにフェアトレードがありますが、こちらは人に焦点を当てた単語といえます。
エシカル消費は大きな枠組みで、そのなかに「フェアトレード商品を購入する」という項目があるとイメージすると覚えやすいでしょう
フェアトレードの意味は「公平な貿易」つまり、商品を適正な価格で購入する貿易のことです。
立場の弱い開発途上国との取引価格を適正なものにすることで、生産者の生活を支え、経済的に自立した環境をつくり、貧困や児童労働などの問題の改善につながる取り組みのひとつです。
食品の分野では、気候条件から日本での大量生産が難しいカカオやコーヒー・バナナなどの食品は開発途上国からの輸入を主として消費しています。
そのため、近年ではフェアトレード商品であることを記載した商品も出回っているので、覚えておきたい単語のひとつです。

SDGsの実現にはたくさんの課題があり、世界的に進めている取り組みもあるので、日本語ではなじみがない単語もしばしばあります。
時折チェックしておいて、商品の購入時により正しく情報を読み取ることができるとよいですね。

Text by はむこ/食育インストラクター