
生で食べるとシャキシャキ、加熱するとホクホクの食感が楽しめる「長芋」。
味にクセがないので、どんな料理とも相性のよい野菜です。
【長芋の旬は2回ある?】
長芋は直径5cm程度の棒状の山芋で、長いものは1mにもなります。
ほかの山芋に比べて水分が多く、粘りが少ないのが特徴です。
長芋の主な産地は北海道や青森県で、全国生産の7割以上を占めています。
そのほか、長野県や群馬県などでも栽培されています。
旬は11月~2月が旬の秋掘りと4月~5月が旬の春掘りの年2回。
秋掘りの長芋は、皮が薄く、アクが少なくみずみずしいのが特徴で、細切りにしてサラダや和え物にするのがおすすめです。
それに対し、春掘りのものは寒い冬を土のなかで越すので、追熟が進み、でんぷんが糖へと変化します。
そのため、甘みやうま味が凝縮されて濃厚な味になり、粘りも強いのが特徴です。
今の時期の長芋は、すりおろしてとろろにするほか、天ぷらや炒め物などの火を通す調理法も向いています。
【長芋だけではない!山芋の種類】
山芋は「ヤマノイモ科」に属する芋類の総称で、世界には600種以上あると言われています。
今回は、長芋のほかによく見かける山芋の種類をご紹介します。
■自然薯
長さは60cm~1mほどで、細長く成長します。
天然物は粘りがとても強く、コクやうま味をしっかり感じられます。
しかし、収穫までに3~4年かかることや、まっすぐではなく曲がっていたりするので掘り出すのが難しいことから、出回っているもののほとんどは栽培物です。
■大和芋(いちょう芋)
扁平な形をしていて、それがいちょうの葉に似ていることから「いちょう芋」とも呼ばれています。
ただ、最近では棒状のものが好まれる傾向にあり、長芋のような見た目の大和芋も売られています。
粘り気が強く、濃厚な味わいが特徴で、すりおろしてとろろにするのに向いています。
■つくね芋
ゴツゴツとしていて、にぎりこぶしのような形をした山芋です。
山芋のなかで最も粘り気が強く、和菓子の原料や、かまぼこなどの練り物のつなぎなどにも使われます。
■むかご
長芋や自然薯などの葉のつけ根にできる、小さい球状の芽です。
ほんのり甘みがあり、加熱するとホクホクとした食感が楽しめます。
素揚げやむかごごはんにするのがおすすめです。
皮が薄いので、基本的には皮をむかずにいただきます。
【おいしい長芋の選び方】
皮が薄く表面に傷がないもの、太さが均一でまっすぐなものを選びましょう。
カットされているものは、切り口がみずみずしく、変色していないものが新鮮な証拠。
保存するときは、まるごとであればキッチンペーパーなどで包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫に入れましょう。
カットしたものは、空気に触れないようしっかりラップで包んでから冷蔵庫で保存し、数日で使い切るようにしてください。
もし、食べきれない場合には、すりおろしてからジッパー付きの保存袋に入れ、しっかりと空気を抜いて冷凍保存することも可能です。
【長芋の嬉しい効能】
長芋の主成分はでんぷんですが、そのほかにカリウムやマグネシウムなどのミネラルやビタミンB群、ビタミンCなども含まれています。
■カリウム
余分なナトリウムを排出し、高血圧やむくみの予防・改善に
■マグネシウム
骨や歯の形成に欠かせない栄養素で、骨粗しょう症の予防に
■ビタミンB群
ビタミンB群のなかでは特にビタミンB1が多く、糖質をエネルギーに変え、疲労回復に
■ビタミンC
肌や粘膜の健康維持、免疫力アップに
さらに、アミノ酸の一種である「アルギニン」も含まれ、筋肉の強化や、免疫力アップに効果が期待出来ます。
また、「アミラーゼ」というでんぷん分解酵素も含まれ、消化・吸収をサポートし、胃もたれなどを防ぎます。
アミラーゼは熱に弱いので、効果を期待するのであれば、生で食べるのがおすすめです。
さらにすりおろすと細胞壁が壊れ、消化酵素の働きがより活性化します。
捨ててしまいがちな皮の部分には、ポリフェノールや食物繊維が豊富です。
長芋の皮は薄いので、ぜひ皮ごとおいしくいただきましょう。
ひげが気になる場合は、コンロの火で軽くあぶると簡単に取り除けます。
おいしいだけでなく、栄養面でも優れ、消化によいことから、昔から滋養強壮に役立つ野菜として食べられてきました。新しい生活がスタートする4月。
長芋を食べて健康に過ごしましょう。
Text by まち/食育インストラクター











