さまざまな食感が楽しめる!生でも食べられる「山芋」

生でも食べられる山芋は、そのままだとシャキシャキ、加熱するとホクホクとさまざまな食感が楽しめる芋です。
今回は山芋の種類や嬉しい効能についてご紹介します。

【山芋の種類】

山芋は、「ヤマノイモ科」に属する芋類の総称で、世界には600種以上あると言われています。
日本では、スーパーなどでよく見かける長芋のほか、大和芋やつくね芋、自然薯(じねんじょ)などが流通しています。
貯蔵することが出来るので1年中出回っていますが、本来の旬は11月~1月ころの寒い時期です。

■長芋
直径5cm程度の棒状の山芋で、長いものは1mにもなります。
ほかの山芋に比べると水分が多く、粘りが少ないため、細切りにしてサラダや和え物にするのがおすすめです。

■大和芋(いちょう芋)
扁平な形をしていて、それがいちょうの葉に似ていることから「いちょう芋」とも呼ばれています。
ただ、最近では棒状のものが好まれる傾向にあり、長芋のような見た目の大和芋も売られています。
粘り気が強く、濃厚な味わいが特徴で、すりおろしてとろろにするのに向いています。

■つくね芋
ゴツゴツとしていて、にぎりこぶしのような形をした山芋です。
山芋のなかで最も粘り気が強く、和菓子の原料や、かまぼこなどの練り物のつなぎなどにも使われます。

■自然薯
長さは60cm~1mほどで、細長く成長します。
天然物は粘りがとても強く、コクやうま味をしっかり感じられます。
しかし、収穫までに3~4年かかることや、まっすぐではなく曲がっていたりするので掘り出すのが難しいことから、出回っているもののほとんどは栽培物です。

■むかご
長芋や自然薯などの葉のつけ根にできる、小さい球状の芽です。
ほんのり甘みがあり、加熱するとホクホクとした食感が楽しめます。
素揚げやむかごごはんにするのがおすすめです。
皮が薄いので、基本的には皮をむかずにいただきます。

 


【おいしい山芋の見分け方と保存方法】

ずっしりと重みがあり、皮がきれいなもの、カットされているものは、切り口がみずみずしく、変色していないものを選びましょう。
長芋は太さが均一で真っすぐなものが良品とされています。
保存するときは、まるごとであれば新聞紙やペーパータオルなどで包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫に入れましょう。
カットしたものは、空気に触れないようしっかりラップで包んでから冷蔵庫で保存し、数日で使い切るようにしてください。
もし、食べきれない場合には、すりおろしてからジッパー付きの保存袋に入れ、しっかりと空気を抜いて冷凍保存することも可能です。

【山芋の栄養】

山芋はどの種類も栄養価に大きな違いはありません。
でんぷんが主成分ですが、そのほかにカリウムやマグネシウムなどのミネラルやビタミンB群、ビタミンCなども含まれています。
カリウムは余分なナトリウムを排出し、高血圧やむくみの予防・改善に、マグネシウムは骨や歯の形成に役立ちます。
さらに、アミノ酸の一種である「アルギニン」も含まれ、筋肉の強化や、免疫力アップに効果が期待出来ます。
また、「アミラーゼ」というでんぷん分解酵素も含まれ、消化吸収をサポートし、胃もたれなどを防ぎます。
この酵素は熱に弱いので効果を期待するのであれば、生で食べるのがおすすめです。
さらにすりおろすと細胞壁が壊れ、消化酵素の働きがより活性化します。

【なぜ、山芋は生で食べられるの?】

じゃが芋やさつま芋などの芋類は、基本的には生食することが出来ません。
ただ、今回ご紹介している「山芋」は生で食べられるのです。
なぜだか知っていますか?
それは、先ほどの話にも登場した「アミラーゼ」が関係しています。
でんぷんは、加熱せずに食べると消化吸収が悪く、下痢などを引き起こす可能性があるので、でんぷんを多量に含む芋類を生で食べることはありません。
しかし、山芋はでんぷん分解酵素のアミラーゼを多く含むので、山芋のでんぶんの消化が促され、生で食べることが出来るのです。

ほかの芋類では味わえない、さまざまな食感が楽しめる山芋。
細切りにしてシャキシャキ、加熱してホックリ、すりおろしてツルン。
お好みの調理法で今がおいしい山芋を味わいつくしましょう。

Text byまち/食育インストラクター