
初夏になると店頭で見かける機会が増える、「らっきょう」。
甘酢漬けでカレーに添えるイメージが強いと思いますが、実は春先には生のものが出回り、炒めたり揚げたりしてもおいしいのをご存知ですか?
今回は、いろいろな料理で楽しめる「らっきょう」についてのお話です。
【「らっきょう」ってどんな野菜?】
らっきょうは中国、ヒマラヤ地方が原産で、紀元前から薬用として栽培されていました。
「薤白(ガイハク)」という生薬として漢方処方に配剤されることもあり、「畑の薬」とも称されています。
平安時代に日本に伝わってからも薬用とされてきましたが、江戸時代ころから食用に栽培されるようになりました。
らっきょうの産地としては鳥取県や鹿児島県などが有名で、5~6月に旬を迎えます。
ちなみに沖縄県で栽培されている島らっきょうの旬は、ほかのらっきょうと比べて早く、2~4月ころになります。
市場に出るのは、根を少しだけ残した「根つきらっきょう」、「泥つきらっきょう」、根を切り取ってすぐに使える状態にした「洗いらっきょう」です。
生のらっきょうは生育が旺盛なため、常温で放置しておくと芽が伸びてきてしまうので、なるべく早めに調理するか、漬物などにして保存するのがおすすめです。
【似ているけど別物!「らっきょう」=「エシャロット」ではない!】
らっきょうを根から茎の上部まで覆う形で深植えして軟白栽培し、若い状態のうちに収穫し、生でも食べられるのが「エシャレット」と言います。(別名:根らっきょう)
一方、西洋料理で香味野菜として使われる「エシャロット」は『小玉ねぎの一種』で、らっきょうではありません。
見ためが似ているため、「エシャレット」という名前がついたとされていますが、流通が増えて混同してしまうこともあるので、少し呼び名を変えて販売しているケースもあるようです。
【らっきょうにはどんな栄養があるの?】
らっきょうは小粒ながら、さまざまな栄養素を含んでいます。
今回は代表的なものを3つご紹介します。
●アリシン
らっきょう特有のにおいは玉ねぎやにんにくにも含まれる硫化アリルの一種の「アリシン」です。
アリシンにはビタミンB1の吸収を助ける働きがあり、疲労回復に効果的です。
また、免疫力を高め、風邪やがんの予防も期待できます。
●食物繊維
水溶性食物繊維のフルクタンは、脂質が体内に吸収されるのを防ぐため、肥満予防に役立つと言われています。
そのほか、コレステロールの吸収を抑制したり、血糖値の上昇を抑える働きがあるため、生活習慣病の予防にも効果的です。
ただしフルクタンは水に溶けやすいので、効率よく摂取するには、らっきょうを生で食べるのがおすすめです。
●ビタミンC
皮膚や粘膜を健康に保ち、肌荒れの予防・改善に役立ちます。
ビタミンCは体内で合成できない栄養素のため、食事で摂取する必要があります。
【カレーに添えるだけじゃない!らっきょうのおいしい食べ方】
生のらっきょうは特有の辛味と香り、そして加熱しても失われにくいシャキシャキとした食感が特徴です。
そのままだと辛味があり刺激が強いので、刻んでタルタルソースやドレッシングの具材にする、チャーハンや炒め物の具材として使用したりなど、油脂と合わせると食べやすくなります。
また、上記でお話ししたように、らっきょうのアリシンはビタミンB1と好相性なので、ビタミンB1が豊富な豚肉でらっきょうを巻いたり、豚挽き肉の中にらっきょうを入れてつくねやハンバーグにするのもおすすめです。
【おいしいらっきょうの選び方】
おいしいらっきょうを選ぶときは、以下の点に注目しましょう。
- 色が白く、大粒
- 根元にふっくらと厚みがあり、先端に向けてよく締まっている
- 粒が揃っているもの
表面が緑がかったものは日にあたり過ぎて食感がかたいので、避けた方がよいでしょう。
いかがでしたか?
生のらっきょうが出回るのは、1~2カ月ほどと短めです。
皆さんも見掛けた際は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
Text by ろい/食育インストラクター











