日本最古の調味料!?「お酢」について知ろう!!

日本最古の調味料!?「お酢」について知ろう!!

酸っぱいもの好きの私にとって「酢」は、常に家にある調味料の一つです。
最近では「酢玉ねぎ」や「レモン酢」、「トマト酢」などがテレビや雑誌などで話題になっています。
調理に使うのはもちろん、まな板などの殺菌効果やシンクなどをピカピカにしたりと幅広く使える酢。
今回はよく使われているいくつかの酢についてご紹介します。

【古くは薬としても使われていた!?調味料「酢」】

酢は日本最古の調味料とも言われているほどその起源は古く、紀元前5000年頃にはすでに作られていたと記録されています。
古来より体によいものと伝えられ、医学の祖「ヒポクラテス」は酢の抗菌作用に注目し、病み上がりの人に酢を摂るように進めていたそうです。
日本には4~5世紀頃、中国から伝わり、奈良時代には盛んに作られるようになりました。
調理用として用いられるようになったのは、鎌倉時代以降と言われています。


【その数なんと4000種類!?世界のお酢いろいろ】

酢とは、アルコール(酒)を酢酸菌で発酵させたもので、その数はとても多く、世界に4000種類もの酢があると言われています。
今回はその中でも日本でよく使われているものをいくつかご紹介します。

①米酢
主にを原料としています。
コクのあるまろやかな味が特徴で、米だけを原料としたものは「純米酢」と呼ばれています。

②穀物酢
米酢以外のものをさし、1種類または2種類以上の穀物を原料とした酢のこと。
米、酒粕、麦、とうもろこし、豆、サトウキビなどが原料です。
すっきりとした酸味が特徴です。

③米黒酢
主に玄米を原料としたもの。
長時間発酵、熟成させることで、濃い黒褐色に仕上がります。
奥行きのある風味が特徴で、副原料に麦を加えることでより複雑な風味が出ます。

④ワインビネガー
フランスやイタリア、スペインなどワインの産地で作られるヨーロッパを代表する酢です。
原材料はぶどう果汁で、ワインと同様に赤と白があります。
赤はコクがあり、白はあっさりとした味が楽しめます。

⑤バルサミコ酢
北イタリアのモデナ地方に伝わる伝統的な酢。
主原料はぶどう果汁で、木の樽で長時間熟成させることによって深い味わいになります。
バルサミコとは「芳香性の」という意味をもち、香り高くまろやかな味が特徴です。

⑥りんご酢
りんごの果汁を発酵させたものを酢酸発酵、熟成させたもの
アメリカで一般的な酢で、甘い香りと爽やかな味が特徴です。

この他にももち米を原料とし、長期間熟成発酵させた中国の「香醋(こうず)」、大麦の麦芽から作られるイギリスの「モルトビネガー」、また日本ではあまり見かけませんが、フィリピンではココナッツミルクで作られた「ココナッツビネガー」と呼ばれるものもあるそうです。

サラダや煮込み料理、そして飲み物など、幅広く使われている酢。
最近ではスーパーにもたくさんの種類が置いてありますので、ぜひお好みのお酢を見つけてみてはいかがですか?

Text byまち/食育インストラクター