どんな調理法にも合う野菜、パプリカ!

〈食育まめ知識〉どんな調理法にも合う野菜、パプリカ!

夏野菜のひとつパプリカについてご紹介します。パプリカはピーマンの1種で唐辛子の仲間です。日本に定着したパプリカは、ハンガリーで作られていた品種群で、肉厚で甘味があるのが特徴です。近年では、赤・オレンジ・黄・紫・茶など様々な色のパプリカが栽培されています。約80%が韓国やオランダ、ニュージーランドなどの海外からの輸入ですが、日本でも熊本県や、茨城県、長野県で多く作られています。

【パプリカの栄養と効能】
太陽の陽射しをたっぷり浴びたパプリカには、ビタミンA・C・E・Pが豊富に含まれています。ビタミンAは目・皮膚・粘膜を丈夫にして免疫力を向上させ、ビタミンCは風邪予防や疲労回復効果に役立ちます。ビタミンEは血行を促進し、冷え性や肩こりの改善に役立ちます。パプリカは「ビタミンエース(ACE)」をすべて含んでいるため、相乗効果で抗酸化パワーがアップし、老化予防効果が期待できます。またビタミンPは加熱に弱いビタミンCを壊れにくくする性質を持つため、どんな調理法にも合う野菜です。

【美味しいパプリカの選び方と保存方法】
パプリカはピーマンと同じく、6月~9月頃が旬です。選び方のポイントは表面にしわがなく、張りとつやがあり色鮮やかなものが新鮮です。そして、ヘタの部分がキレイな緑色で変色していないものを選びましょう。保存する際にはよく水気を拭き取り、ビニール袋に入れて野菜室で保存します。袋の中に1つでも傷んだものがあると、残りのものも傷みやすくなってしまうので気を付けて下さい。

【パプリカの調理法】
サラダに入れるだけではなく、ロースト、揚げ物、炒め物など使い方も豊富で、少量加えるだけでとても鮮やかな仕上がりになります。私のおすすめの食べ方はローストです。洗ったパプリカを直火や魚焼きグリルなどで表面が真っ黒になるまで焼き、皮をむいてマリネ液やドレッシングと合わせて頂きます。じっくり加熱したパプリカはとても甘く、トロッとした食感になります。

【パプリカパウダーって?】
スーパーでも見かけるようになったスパイスのパプリカは、ハンガリーで品種改良された辛味のない唐辛子を粉末にしたものです。魚料理や肉料理、スープなどの煮込み料理によく使われます。カラフルなパプリカは食卓を華やかに彩ってくれます。旬のこの時期にぜひお召し上がりください。

Text by まち/食育インストラクター