きのこなのに夏が旬!?意外と知らないきくらげの話

きのこなのに夏が旬!?意外と知らないきくらげの話

中華料理を食べると必ずといっていいほど入っているのが「きくらげ」
一年を通していつでも見かけるけれど、実は夏が旬の食材だというのはご存知でしたか?
今回はそんなきくらげについてお話します!

【きのこといえば・・】

秋!というイメージが強いものですよね?
確かに、秋に生えるきのこは多く、きのこ狩りが盛んなのもこの季節なのですが、夏にも意外なほど多くのきのこが生えているんです。
というのも、本来きのこの仲間は日当たりが悪く湿気があって、比較的温かい場所を好むんです。
日本で暗くてジメジメしているといえば…まさに今!
梅雨の時期が当てはまりますよね。
きくらげもそんな環境を好むきのこの一種なので、これからの季節は生のきくらげが店頭に並ぶチャンス!
見かけたらぜひ料理に使ってみましょう!
水で戻した乾燥のものより、プルプルした肉厚の食感が楽しめますよ!

【きくらげってどんな栄養があるの??】

きくらげは、薬膳や漢方の世界では貧血をはじめとする血液に関係する病気を防ぎ、さらに便秘予防にも効果があるとされ、古来から重用されてきた歴史ある食材です。
栽培技術が確立されていない時代には不老長寿の薬(!?)の材料にも数えられていたとか!
その栄養価をあらためて見てみると、確かにきくらげは他のきのこに比べて鉄が豊富
またきのこの仲間だけあって水溶性食物繊維も多いので、便秘や貧血に効果があると言われてきたのも納得できますね。
そしてなにより多いのがビタミンD、もともと干したきのこにはビタミンDが多く含まれますが、それにしてもきくらげの数値は段違い
乾燥きくらげ1人分(大体2グラムくらい)で1日に必要なビタミンDの半量以上が摂れてしまうのです!
ビタミンDはカルシウムの吸収に欠かせない栄養素、骨粗鬆症の予防でも注目されているんです!


【きくらげ=デザート!?】

普通きくらげの色といえば黒を連想されると思いますが、きくらげには色の白いものもあるんです。
栄養価は黒の方が鉄が多く、白の方が食物繊維とビタミンDが多いのですが、どちらかにはこの成分が入っている!というような違いは無いみたいです。
ただ白きくらげは生産量が少ない分、コストがかかってしまいがちなようです。
その白きくらげ、薬膳では主にデザートに使われているとか!
きのこのデザートというと、イメージがつかないかもしれません。
でも、湯通しした白きくらげを器に盛り付けると、まるで白いお花のよう。
こうして見ると、目で楽しむのも重要なポイントであるデザートに使われてきた理由も納得できます。
とはいえ味は普通のきくらげ、デザートに抵抗がある方は、普通のきくらげの替わりに料理に使ってみると、雰囲気が違って楽しめますよ!

いかがでしたでしょうか?
味も香りも少ないきくらげは、中華だけでなく和食や洋食に加えても味の邪魔をしないので、ぜひいろんな料理に取り入れてみて下さい☆

 Text by はむこ/食育インストラクター