10月13日はさつまいもの日!ほっくり甘いお芋を見分けよう

素朴な甘さがおいしいさつまいも。
今年も収穫期を迎え、これから出回り始めます。

今回はさつまいもの日の始まりと、おいしい焼き芋を作る基本についてのお話です。

【10月13日とさつまいもの関係】

10月13日がさつまいもの日になったのは、昭和62年(1987年)。
川越いも友の会によって制定
されました。
川越市近郊はさつまいもの名産地で、かつて江戸から数えて十三里離れた場所にあったことから、さつまいものことを十三里と呼んだとされます。
「栗(九里)より(四里)うまい十三里」という言葉も生まれるほど、江戸時代にはさつまいも(焼き芋)が人気のおやつだったのですね。
この話になぞらえ、さつまいもが旬を迎える10月の13日をさつま芋の日としたそうです。
ちなみに、和食のお店などでさつまいものことを「丸十(まるじゅう)」と呼ぶことがありますが、こちらはさつまいもの日とは無関係です。
さつまいもの名前の由来となった薩摩藩の藩主、島津家の家紋が円の中に十文字を描いたものだったことから付けられた格式高い(!)名前なのですね。

【食べてみたら甘くない!問題】

今ではすっかり日本に定着しているさつまいも。
その存在は日本史の教科書に載るほど大きく、救荒作物として食糧難から幾度も人々を救いました。
同時に、ただ焼くだけで甘くおいしいさつまいもは、砂糖の入手が困難だった時代にはとても貴重な存在で、おやつとしても愛されてきました。
現代でも、焼き芋が大好きという方は少なくないのですが…いざ自宅で焼き芋にしたものの、食べてみたら思っていたほど甘くない!?とがっかりしたことはありませんか?
収穫した作物のすべてがおいしい状態になるよう栽培することは困難で、さつまいもにはときどき、甘くない芋が混じってしまうことがあります。
しかし、おいしいさつまいもでも、調理法を間違えると甘くない焼き芋になってしまう可能性が…?
甘く・おいしく仕上げるには、ただ焼けばよいのでない。
焼き芋は案外、奥が深いのですよ!


【甘~い焼き芋を作るために】

焼き芋調理の大原則。
それは、低温を長時間キープすることです。
さつまいもの甘さのもとになるのはでんぷんです。
しかし、でんぷんはそのままでは甘さを感じられません。
実は、さつまいもにはでんぷんを甘く変化させる酵素、βアミラーゼが含まれています。
このβアミラーゼが働くには温度管理が大切で、活発に働く温度は60~70℃ぐらいです。
この温度帯をできるだけ長くキープできれば、それだけ甘くなるのです。
甘い焼き芋を作るためには、低温でじっくり、1時間以上かけて焼き上げるものだと覚えておくとよいでしょう。
なお、βアミラーゼは90℃を超える環境ではほとんど働けなくなってしまうので、高温で一気に過熱するのはNG
そして、できあがったさつまいもを65℃ぐらいの環境下においても、もうでんぷんを甘くすることはできないのです…。
甘くなるのは一度限り、と覚えておくとよいですね。
ちなみに、蒸す、煮るといった調理法は温度が高くなりやすく、焼き芋の蜜のような甘さにするのは難しい傾向にあります。
これらの調理法で甘いさつまいもにしたい場合は、調理中の蒸し器内やゆで汁の温度に注意し、火加減の調節をこまめに行った方がよいですね。

さつまいもはおいしいだけではなく、コラーゲンをつくって肌の乾燥を予防するビタミンCや、便秘予防に役立つ食物繊維などの栄養素もたっぷり含んでいるので、晩秋から冬にかけてのおやつにぴったりの食品です。

収穫期を迎えてからはどんどん店頭にも並ぶので、ぜひたくさん召し上がってください!

Text byはむこ/食育インストラクター