ハムの種類と作り方

〈食育まめ知識〉ハムについて

お弁当やサラダに大活躍のハム。
小分けになっていて3パックセットだったりで使い勝手が良くて冷蔵庫には欠かせない食材ではないでしょうか?
一番身近なハムは「ロースハム」ですが、ボンレスハムや生ハムなど種類はたくさんありますので何がどう違うのか詳しく調べてみました。

【ハムの種類と作り方】
☆ロースハム☆
ロースハムを作るのに使う部位は名前の通りロース肉です。
塩せき(食塩・発色剤・糖類・香辛料などで肉を漬け込むこと)してソーセージの時に書かせて頂いたケーシングなどに詰めて燻製→加熱したハム。

☆ボンレスハム☆
ボンレスハムや骨付ハムは豚もも肉を使用しています。
ボンレスハムは骨を抜いて、骨付ハムはそのまま骨を付けたままで形を調え、塩せき→燻製→加熱しています。
骨付の場合は塩せきした後に乾燥させているそうです。

☆ショルダーハム☆
豚肩ロースや豚腕で作っています。
作り方はやはり塩せき→ケーシング詰め→燻製→加熱です。

☆生ハム☆
豚肩肉、ロース、もも肉で作っています。
生ハムは作り方が少し他のものとは違っていて、塩せき→ケーシング詰め→低温で燻製→乾燥という作り方をしています。。

【発色剤の役割】
たまにスーパーなどで「無塩せき」のハムを売っているのを見かけますが、これは塩漬けしていないのではなく、「塩漬けする時に使う発色剤を用いずに塩漬けにしたもの」です。
添加物である発色剤ですが、この発色剤はハム作りでは重要な役割を担っています。
発色剤は亜硝酸ナトリウム・硝酸カリウム・硝酸ナトリウムの使用が認められており、一定時間低温で漬け込むと発色剤が肉の色素たんぱく質であるミオグロビンと結合して淡赤色を発現させ、ボツリヌス菌の増殖を抑える効果があるそうです。
発色は、お肉の色素を変化させるので着色とは全く違う作用なんですね。

【世界のハム】
ところで世界三大ハムってご存知でしょうか?
一つは「プロシュート」。これはイタリア語で「乾燥させる」という言葉が語源になっているそうです。乾燥させているのでこれは生ハムですね。
もう一つは「ハモン・セラーノ」。これも生ハムで、スペインでつくられています。「ハモン」は「ハム」、「セラーノ」は「山の」との意味です。
最後の一つは「金華ハム(金華火腿)」。これは中国の金華地区でつくられているハムです。このハムは塩漬けに2か月、乾燥に2か月、熟成に1年もの歳月をかけるそうです。
金華ハムは生食ではなく、スープの出汁や炒め物、蒸しものなどに使っています。日本に輸入してるものはちゃんと加熱処理しているので安心してくださいね。

Text by ふーみん/食育インストラクター

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