郷土料理から地域の食文化を知ろう!「山形県 芋煮」

日本は地域によってさまざまな風土・風習があり、郷土料理も多種多様です。
今回は山形県から、芋煮をご紹介します。

【芋煮の芋は何の芋??】

芋煮とだけ書かれている字を読むと、一見しただけでは何の芋のことなのかわかりにくいかもしれません。
この芋は里芋のことで、芋煮とは里芋を使った鍋料理を指す言葉です。
芋煮を郷土料理とする山形県では、牛肉や長ねぎを入れ、しょうゆをベースにした味付けが定番
山形県の「日本一の芋煮会フェスティバル」で提供される芋煮も、このタイプの芋煮です。
全国的に有名な芋煮会で提供されることもあって、牛肉入りの芋煮は代表的な存在となっています。
しかし、牛肉を入れるようになったのは昭和に入ってからのことで、芋煮の歴史の中では比較的新しい形(!)なのだとか。

【芋煮会の始まり】

芋煮の正確な発祥時期は明らかになっていません(1600年代ぐらいには食べられたと考えられています)。
発祥場所についても諸説ありますが、特に有名なのが、最上川で舟運をしていた船頭たちが、荷物の受取人の到着を待つ間、地元の里芋などで作った鍋を囲んで宴会をしていたという話。
「河原で鍋を囲んで宴会をする」ということが、現代まで続く芋煮会のルーツだとされます。
この当時、日本はまだ肉食を解禁していない時代だったので、里芋と一緒に棒鱈(真鱈の干物)を煮込んでいました。
もともとは魚と里芋の鍋だったことを考えると、今と昔では大きく味の変化があった料理といえるでしょう。


【芋煮】

<材料(作りやすい分量)> 調理時間:40分
里芋・・400g
牛バラ肉(薄切り)・・100g
こんにゃく・・1枚
長ねぎ・・1本
ごぼう・・1/2本
A酒・・大さじ4
Aみりん・・大さじ4
A砂糖・・大さじ1
A水・・4カップ
しょうゆ・・大さじ4
七味唐辛子・・お好みで

<作り方>

  1. 里芋は皮をむき、ひと口大に切って塩でもみ、水洗いして鍋に入れる。
    かぶるくらいの水を加えて火にかけ、沸騰したら2~3分ゆでてザルに上げる。
  2. 牛肉は食べやすい大きさに切る。
    こんにゃくはひと口大にちぎる。長ねぎ・ごぼうはななめ切りにする。
  3. 鍋にA・(2)のごぼう・こんにゃくを加えて火にかけ、煮立ったら牛肉を加える。
    肉の色が変わったら里芋を加えてさらに煮る。
  4. 里芋に火が通ったらしょうゆ・長ねぎを加え、長ねぎがくたくたになるまで煮込む。
  5. 器に盛り、お好みで七味唐辛子をかける。

<ポイント>

  • 里芋の風味をいかしたい場合は、下ゆでせずに(3)の工程で水から煮てください。
    アクが出やすいので、適度に取り除くとおいしく仕上がります。
  • しいたけやまいたけなど、お好みのきのこ類を加えてもおいしく召し上がれます。
  • 締めにうどんを入れて召し上がるのもおすすめです。

今回は山形県の芋煮レシピをご紹介していますが、芋煮は東北地方のさまざまな地域で食べられているので、里芋以外に入れる食材や調味料はさまざまです。
例えば宮城県では豚肉を入れ、味噌仕立てにした芋煮が好まれています。
里芋を使った鍋料理であれば芋煮といえるので、自由なアレンジが可能なのも、芋煮が長く愛されてきた理由なのかもしれませんね。

ぜひ自分の好みの具や味つけを探して作ってみてくださいませ☆

Text by はむこ/食育インストラクター