おいしく作ろう定番料理。ハンバーグ編。

食事はよりよい毎日を過ごすために欠かせないもの。
だからこそ、おいしいものを食べて笑顔のある食卓にしたいですよね。
「〇〇を作ってみたけど上手くいかなかった・・・。」をなくすために、料理のポイントを覚えましょう!!

シリーズでお届けしている「おいしく作ろう!定番料理」。
今回はハンバーグ編です。
よりおいしく作るためのポイントや基本のハンバーグの作り方をご紹介します。

【ハンバーグの起源

ハンバーグは、タルタルステーキが原形になったと言われています。
そのタルタルステーキが誕生したのは、13世紀ごろ。
騎馬民族であるタタール人が、筋張ってかたく、食べづらい馬肉を細かく刻んで食べたのがはじまりです。
その後、勢力を広げようとしたタタール人のヨーロッパ侵略とともにタルタルステーキが広まり、16世紀ごろにドイツのハンブルグに伝わります。
そのころには、生肉を細かく切り、玉ねぎなど薬味を入れ、こしょうなどの香辛料で味つけした料理となり、17世紀ごろには、焼いて食べられるようになりました。
18~20世紀前半にかけてドイツ人がアメリカに移住し、それと同時にこの料理も伝えられ、「ハンブルグ風ステーキ」と呼ばれるようになりました。
このハンブルグステーキが日本のハンバーグの原形であると言われています。

【ハンバーグを作るときのポイント

■肉はしっかり冷やす
ハンバーグを作るとき、肉同士をつなぐために卵やパン粉、小麦粉などのつなぎを入れると思います。
これらを入れることで崩れにくいハンバーグを作ることが出来ますが、余分なつなぎを入れてしまうと肉本来の味が楽しめなくなってしまうことに・・・。
必要最小限のつなぎでおいしいハンバーグを作るには、肉同士をいかに上手く結着させるかがポイントです。
そこで大切なのが「挽き肉をしっかりと冷やしておくこと」、「手でこねないこと」です。
肉は30℃くらいで熱が入ってしまい、結着力が弱まってしまいます。
なので、十分に冷やした挽き肉をゴムベラを使ってこねるようにしましょう。
こうすることでうま味や肉汁もとじ込めることが出来ます。

■成形するとき、表面はなめらかに
成形をするときにも、気をつけたいポイントがあります。
それは、成形したハンバーグの表面をなめらかにすることです。
デコボコしていると焼いたときに焼きムラが生まれるだけでなく、ヒビが入って形が崩れ、中から肉汁が流れ出てしまいます
ここで問題になるのが、玉ねぎです。
玉ねぎはみじん切りにしたものを生のまま入れる方と炒めたものを入れる方で分かれると思います。
生にはシャキッとした食感、炒めたものは玉ねぎの甘みが楽しめ、どちらもよいのですが、失敗しないハンバーグを作るには、炒めた玉ねぎを作るのがおすすめです。
生のままだとみじん切りのサイズによっては、焼いたときの肉のつながりが悪くなり、そこから崩れてしまう可能性があります。

■焼くときは中火~弱火で
成形まで終わったらいよいよハンバーグを焼いて行きます。
このときに注意が必要なのは火加減です。
おいしそうな焼き色をつけたいばかりに、強火で焼いてはいませんか?これでは、中に火が入る前に外は焦げてしまい、割ってみたら生焼けだった・・・。
ということになりかねません。
ハンバーグの表面を焼くときは、中火が基本です。
片面にしっかりと焼き色がついたら裏返し、蓋をして弱火で中まで火を通します


【ハンバーグを作ってみよう!

ハンバーグの作り方や挽き肉の割合などは、各ご家庭によって違うと思いますが、今回は定番である牛7:豚3のレシピをご紹介します。

<材料(2~3人分)> 調理時間:30分
牛挽き肉・・210g
豚挽き肉・・90g
塩・・小さじ1/2
玉ねぎ(みじん切り)・・1/2個
パン粉・・大さじ3
牛乳・・大さじ3
こしょう・・少々
サラダ油・・適量

<作り方>

  1. 挽き肉は使う直前まで冷蔵庫で冷やしておく。
    玉ねぎはサラダ油(大さじ1)を熱したフライパンでしんなりするまで炒め、バットに広げてしっかり冷ます。
    パン粉は牛乳に浸す。
  2. ボウルに挽き肉・塩を入れ、ゴムベラを押しつけるようにして捏ねる。
    糸を引くような粘りが出てきたら(1)の玉ねぎ・牛乳に浸したパン粉・こしょうを加え、よく混ぜる。
  3. (2)を2等分して小判型に成形し、表面をなめらかにする。
  4. フライパンにサラダ油(大さじ1)を熱し、(3)を並べて中火で焼く。
    3~4分経ち、片面においしそうな焼き色がついたら裏返す。
  5. 蓋をして弱火で5分蒸し焼きにし、火を止め5分おく。

ソースは、お好みのものでOK。
今回は、ハンバーグを焼いたフライパンにトマトケチャップ大さじ2、中濃ソース・みりん大さじ1、しょうゆ小さじ1/2を加えて作ったソースでいただきました。

牛挽き肉の割合を多くすれば、噛むたびに肉を感じる力強いハンバーグに、豚挽き肉の割合を増やせば、甘みややわらかさを感じるハンバーグになります。
自分や家族好みのハンバーグ作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

Text by まち/食育インストラクター