サラダに大活躍!種類いろいろ「レタス」の話。

シャキシャキの食感が魅力の「レタス」。
サラダはもちろん、味にクセがないのでさまざまな料理に使われています。
レタスと言えば、丸い形をしたものを想像されるかと思いますが、実はいろいろな種類があるのをご存知ですか?
今回は、レタスの種類とおいしいレタスの選び方、栄養などについてをご紹介します。

【レタスの起源

レタスは地中海沿岸から西アジア周辺が原産地で、古代エジプト時代にはすでに栽培されていたといわれるほど、古くからある野菜です。
しかし、そのころのレタスは、私たちが普段食べている丸い形をしたレタスではなく、丸くなっていない「葉レタス」でした。
日本へ伝わってきた時期は諸説ありますが、奈良時代以前にレタスの仲間を食べていて、平安時代にはすでに栽培されていたと言われています。
現在、私たちがよく食べている丸い形(結球タイプ)のレタスが伝わったのは、江戸時代末期になってからのようです。
本格的に栽培され始めたのは明治時代になってからで、それ以降、徐々にサラダの主役として人気が高まって行きました。


【レタスの語源はラテン語の「乳」から!?

レタスの芯の切り口を見ると、牛乳のような白い液体が出ていることはありませんか?
実はこの白い液体がレタスの語源になっているのです。
ラテン語で「乳」を意味する「lac(ラク)」からレタスを「lactuca(ラクトゥーカ)」呼ぶようになり、それが英語で「lettuce(レタス)」となりました。
和名では「ちしゃ」といい、漢字では「乳草」と書きます。
日本でも白い液体は乳をイメージしたのですね。

【おいしいレタスの見分け方と保存方法

ハウス栽培も盛んなため、一年中安定して手に入るレタスですが、春(4~5月)と夏(5~9月)の2回旬をむかえます
購入する際は、全体がみずみずしく、葉の巻きがふんわりとしていて、詰まり過ぎていないものを選びましょう。
持ったときに軽いもののほうが甘味があります
また、切り口があまり大きくなく、変色していないのが新鮮な証拠です。
保存するときには、軽く湿らせたペーパータオルで包み、ビニール袋に入れて野菜室に入れましょう。
外葉がついている場合は、捨てずにその外葉をつけたまま保存することで、乾燥を防ぐことが出来ます。
レタスは包丁で切ると、その切り口が赤く変色してしまいます。
一度に使い切らない場合には、外側からはがして使うのがおすすめです。

【栄養

レタスは90%以上が水分ですが、ビタミンKや葉酸、カリウムなどが比較的多く含まれています
ビタミンKは、出血したときに血をかためてくれたり、カルシウムを骨に沈着させる働きがあります。
葉酸はビタミンB12と協力して血液を作る働きがあり、貧血予防に役立ちます。
また、胎児の発育に欠かせない栄養素で、妊娠中の方にぜひ積極的に摂っていただきたい栄養素のひとつです。
カリウムは、体内の余分なナトリウムを体外に排出し、高血圧予防やむくみ改善に期待できます。
そのほか、「若返りのビタミン」とも呼ばれ、肌を若々しく保ってくれるビタミンEや腸内環境を整え、便秘予防に役立つ食物繊維などなど女性に嬉しい栄養素がいっぱいの野菜です。

【レタスの種類

●サニーレタス
葉先が赤紫色をした、リーフレタスです。
普通のレタスのように結球しておらず、葉が縮れ、葉先がカールしているのが特徴です。
葉はやわらかく、クセや苦みもないので、サラダやサンドイッチなどに向いています。

●サラダ菜
葉にバターを塗ったようなツヤがあるので、「バターヘッド」とも呼ばれています。
料理の添えとしてわき役にされがちですが、やわらかく、クセがないのでサラダなどにしてぜひ食べていただきたいです。
また、ほかのレタスと比べて葉に厚みがあるので、スープなど火を通してもおいしくいただけます。

●コスレタス
白菜のような長楕円形をしたレタスで、「ロメインレタス」とも呼ばれています。
葉が厚く、ほのかな苦味が特徴で、シーザーサラダを作るときによく使われます。
葉がしっかりとしているので、炒め物やゆでてお浸しにするのもおすすめです。

●グリーンカール
「グリーンリーフ」や「カールレタス」とも呼ばれる、結球していないレタスです。
その名の通り、フリルのようにカールした葉が特徴で、葉はやわらかく、苦味もほとんどないので一般的にはサラダやサンドイッチなどに使われています。

●サンチュ
焼き肉を食べるときに欠かせないサンチュ。
サンチュは韓国名で、日本では、「包み菜」、「かきちしゃ」とも呼ばれています。
葉に厚みはありますが、歯切れがよく、ほんのりとした苦味がお肉料理との相性抜群です。

最近では、さまざまな種類のレタスがお店で売られていますね。
見ためも味わいも、種類によって異なります。
お店で見かけたら、ぜひ、味わってみてくださいね。

Text by まち/食育インストラクター