缶詰クッキング~ちょっと贅沢!?カニ缶でピラフを作っちゃおう~

日常使いから非常用の備蓄としても役立つ缶詰。
味つきだから、開けてすぐ食べられるのも魅力のひとつですね。
今回はそんな缶詰を使って作るレシピをご紹介。
和風の炊き込みごはんもよいですが、たまには洋風もよいかなと思い、炊飯器で作るピラフに挑戦しました。

【カニ缶ピラフ】

ほぐし身のうま味が染みたごはんに、カニ脚肉の食感とバターの香りが食欲をそそる一品。

 <材料(作りやすい分量・2合分)> 調理時間:70分(米のザル上げ時間は除く)
カニ(缶詰)・・1缶(固形量115g・今回はほぐし身と脚肉が入ったものを使用)
※缶汁も使用するので捨てない
米・・2合分
玉ねぎ(みじん切り)・・40g
A缶汁・・全量
A酒・・大さじ1
塩・・小さじ1/4~
バター・・10g×2
ローリエ(あれば)・・小1枚
パセリ(みじん切り)またはグリーンピースなど・・お好みで
粗挽き黒こしょう・・お好みで

<作り方>

  1. 米は洗ってザルに上げ、30分ほどおく
  2. カニ缶はほぐし身・脚肉・缶汁に分け、脚肉は粗くほぐし、缶汁はAの酒と合わせる
  3. フライパンを熱してバター(10g)を入れ、溶けたら玉ねぎを入れて炒める
  4. 玉ねぎが透き通り、甘い香りがしてきたら(1)を入れて炒め合わせ、米に油分が絡んだら、炊飯器の内釜に入れる
  5. 同じフライパンにAを入れて沸かし、半量に煮詰めたら炊飯器の内釜入れ、塩を加えて2合の目盛りまで水を注ぎ、カニのほぐし身・ローリエを入れて普通に炊飯する
  6. 炊き上がったら(2)の脚肉・残りのバター(10g)を入れてサックリ混ぜる
  7. 器に盛り、お好みでパセリやグリーンピースをちらし、黒こしょうをかけていただく

<ポイント>

  • 塩加減はピラフだけ食べる場合とメイン料理などに添える場合とで調整した方がよいです。
    今回はメインに添える想定で作っているので、少し薄めに仕上げています。
    炊飯器の内釜にすべてを入れたあとに味を見て、薄いようならお好みで塩を追加してください。
  • カニ缶は製造の過程で骨を取り除いて作られていますが、取り切れずに残ってしまっている場合もあるので、気になる場合は使用前に確認してください。

【ピラフとは】

諸説ありますが、ピラフは世界三大料理のひとつにも数えられているトルコ料理の「ピラウ」がルーツとされ、東洋と西洋の文化が混ざるトルコからさまざまな国に広がりました。
ピラフは生米や具を油脂で炒め、スープを加えて作る炊き込み料理です。
そのため、ごはんを使って作ったものは正確にはピラフとは呼べませんが、日本ではより簡単に出来るレシピとして、チャーハンのように炊いたごはんを使った洋風の味つけのものもピラフとして普及しています。
ピラフを作る際に世界で使われている米は、日本で主流の粘り気のあるジャポニカ米よりも、粘り気が少なくてパラっと仕上がるインディカ米が多いです。
また、米のほかに蒸した小麦粉を乾燥させたものを用いる場合もあるようです。

 【カニの栄養】

カニは高たんぱく質、低脂肪なヘルシー食材で、グルタミン酸などのうまみ成分をたっぷりと含みます
また「血中コレステロールを下げる」・「肝臓や心臓の機能を高める」・「疲労回復」などの効果が期待出来るタウリンも多いので疲れが気になる方や体調を整えたい方におすすめです。
しかし、カニやエビなどの甲殻類はアレルギーを発症する確率が高い食材でもあるので、「一度にたくさん摂取する」・「連日食べ続けるの」は控え、適量を楽しむのがよいでしょう。

【缶詰の栄養】

缶詰は加圧などの製造工程を経て長期保存可能な商品なので、栄養が損なわれていると感じる方も多いと思います。
しかし、実際は鮮度のよい食材をなるべく空気に触れないように製品にするので、熱に弱い栄養素などを除けば食材が持つ栄養素はほとんど損なわれない状態を保つことが出来るのです。

いかがでしたか。
缶詰をよく食べる方もそうでない方も、いろんなアレンジレシピを楽しんでみてくださいね。
そして料理のルーツをたどると、世界の歴史や繋がりが垣間見えることがありますので、興味を持った料理があったら調べてみるのも楽しいですよ。

Text byさゆり/食育インストラクター