悩みのタネ!子どもの遊び食べ

せっかく用意したごはんをぐちゃぐちゃにつぶしたり、投げたり…。
「ちゃんと食べて!」と注意したくなりますよね。
でも、この行動は子どもの発達にとって大切な過程なのです。
そこで今回は「子どもの遊び食べ」についてご紹介します。

 【遊び食べとは?】

遊び食べとは、食事中に食べ物で遊んだり、集中せずに食事が進まない状態を指します。
手でこねる、投げる、口に入れて出すなど、さまざまな行動が見られます。
手づかみ食べが始まる離乳食後期ごろからみられ、一見すると行儀が悪いように感じられますが、子どもの大切な発達過程のひとつです。

【なぜ遊び食べをするの?】

主な理由は「好奇心」と「発達段階」にあります。
1~2歳ごろは五感を使って物事を理解する時期です。
子どもは食べ物を触ったり落としたりすることで食べ物のかたさや大きさ、感触、温度の違いなど多くのことを学んでいるのです。
この過程を経て、一人で上手に食べられるようになります。
また、自我の芽生えも影響し、「自分でやりたい」「思い通りにしたい」という気持ちが強くなることで、大人のペースに合わせることを嫌がるようになります。
スプーンを使わず手で食べたり、わざと落としたりする行動も、その一環といえるでしょう。

【放っておいていいの?】

基本的には過度に心配する必要はありません。
遊び食べは一時的なもので、成長とともに落ち着いていくことがほとんどです。
汚れるからといって、親が手伝いすぎると自分で食べる意欲を失うこともあるので、ある程度見守る必要があります。
そして少しずつ食事と遊びのけじめを覚えさせていきましょう。
大切なのは「発達として受け止めること」と「ルールを少しずつ伝えること」のバランスです。
完全に禁止するのではなく、「ここまではいいよ」「これはダメだよ」というルールを伝えるようにしましょう。
例えば、「触るのはいいけど投げないよ」と具体的に言葉にすることで、子どもも理解しやすくなります。
感情的に叱るよりも、落ち着いて繰り返し伝えることが大切です。


【遊び食べの対策】

子どもが食事に集中できるように4つのポイントをまとめました。

●食事前は空腹にする
食事前にお菓子やジュースなどを口にしたり、体を使った遊びが少なく空腹になっていないとなかなか食事に集中できません。
まずは空腹で食事を迎えられるように生活リズムを整えましょう。
間食からは2時間ぐらいあけて食事ができるとよいです。

 ●環境を整える
テレビや動画がついていたり、おもちゃが近くにあると気が散ってしまうので、食事前には片づけるようにしましょう。
また、汚れてもいいようにテーブルの下の床にシートを敷いたり、汚れてもいい服装にしたりすることで、ママやパパのストレスを軽減できます。
手づかみしやすいメニューにするのもおすすめです。
おにぎりやスティック野菜などは、子どもが自分で食べる練習にもなります。

 ●食事を楽しい時間にする
「食事は楽しい時間」と感じられることも大切です。
大人がイライラしていると、その雰囲気は子どもにも伝わります。
一緒に「おいしいね」と声をかけたり、食べる姿を見せたりすることで、子どもの食への興味を引き出せます。

●長い目で見守ろう
遊び食べはずっと続くものではありません。
成長とともに手先の使い方が上達し、食事のマナーも少しずつ身についていきます。
今は「食べることに慣れる時期」と考え、焦らず見守ることが大切です。

いかがでしたか?
毎日の食事は、子どもにとって学びの時間であり、親子の大切なコミュニケーションの場でもあります。
完璧を目指すのではなく、小さな成長を感じながら、無理なく向き合っていきましょう。

Text by くまこ/食育インストラクター