冬休みチャレンジレシピ ~自家製バターで作る サクサクバタークッキーに挑戦~

いよいよ今年も残りあとわずかですね。
冬休みは大掃除や年越し準備などで忙しいですが、ブレイクタイムも必要。
一年の締めくくりに子どもたちと手作りのお菓子を作って、ちょっと一息つくのはいかがでしょうか。
今回は、手作りのバターとそれを使ったクッキーをご紹介します。

【調理の時に気をつけたいこと】

食中毒は夏場などの暑い時期に起こりやすいですが、実は一年中起こる可能性があります
冬場はノロウイルスに代表されるウイルス性の食中毒が起こりやすいので、調理をするときはしっかりと手を洗い、作業スペースの衛生面にも気をつけましょう。
「出来上がったらすぐ食べる」を基本とし、あとで食べる場合などは、きれいな保存容器や袋に入れ、保管場所の温度や衛生管理にも気をつけて。

それではレシピのご紹介です。
まずはバターを作りましょう!!

【手作りバター】

<材料(作りやすい分量(出来上がり量:約90g)> 調理時間:10分(冷やしかためる時間は除く)

生クリーム(乳脂肪分45~47%)・・1パック(200ml)
※使うまで冷蔵庫でしっかりと冷やしておく

 <作り方>

  1. ボウルによく冷えた生クリームを入れ、ハンドミキサーで泡立てる
  2. 生クリームが黄色っぽい固形物(脂肪)と液体(バターミルク)に分離するまでしっかりと混ぜる
  3. ペーパータオルをしいたザルに(2)を入れ、重しをして冷蔵庫で1時間くらい、冷やしながら水分を抜く

 <ポイント>
バターを作るときに使うクリームは、パッケージに書いてある「種類別」という項目が「クリーム」となっているものを用意してください。
「乳または乳製品を主原料とする食品」・「植物性脂肪」の商品ではバターになりませんので、購入するときはしっかりと確認しましょう。
また、種類別がクリームであればバターは作れますが、乳脂肪分が40%以下のものだと時間がかかり、クリームがぬるくなってうまくいかない場合があるので45%や47%のような高脂肪タイプが作りやすいですよ。
※出来上がったバターはその日のうちに使い切ることをおすすめします。
※分離した液体(バターミルク)も栄養価が高いので、ぜひ料理などに使ってみて下さい。

 続いては、出来上がったバターを使ったクッキーレシピです。


【サクサクバタークッキー】

<材料(約20枚分)> 調理時間:30分(休ませる時間は除く)
バター(上記で出来たもの)・・・80g
塩・・2g
粉砂糖・・45g
卵黄・・15g(約1個分)
薄力粉・・20g
強力粉・・80g
卵白・・1個分
グラニュー糖・・適量 ※あれば粗めのものがおすすめです。

 <作り方>

  1. バターは室温に戻してやわらかくし、塩・粉砂糖と合わせて泡立て器でふんわりとするまでよく混ぜる
  2. (1)に卵黄を加えてさらに混ぜ、全体が混ざったら小麦粉をふるい入れる
  3. 全体をサックリと混ぜ、生地がまとまったらオーブンペーパーにのせて直径2.5~3cm角の四角い棒状に形を整え、オーブンペーパーの上からラップで包み、冷蔵庫で1時間休ませる
  4. 卵白を溶きほぐして(3)の表面に薄くつけ、全体にグラニュー糖をまぶす
  5. 1cm厚くらいに切り、オーブンペーパーを敷いた天板に間隔をあけて並べる
  6. 170℃に予熱したオーブンで15~20分焼き、ケーキクーラーなどに取って冷ます

 <ポイント>
グラニュー糖をまぶすときに、生地の表面が少し湿っているとつきやすいです。
今回はあまった卵白を利用しましたが、ない場合は濡らしてしぼったペーパータオルで生地の表面を湿らせてもよいですよ。

 【バターが出来るメカニズム】

生クリームは液体なのに、どうしてバターが出来るのか、そのメカニズムをご紹介します。
乳牛から採れる生乳を遠心分離させ、生クリームと脱脂乳(水分)などに分けたあと、殺菌して素早く冷却し、しばらく低温に置いて脂肪球を安定させます。
この時点ではまだ脂肪分の高い液体(生クリーム)ですが、これを低温状態で激しく混ぜることで脂肪球の膜が壊れて脂肪同士がくっつき、クリームが脂肪と液体(バターミルク)に分かれます。
残った水分をしっかりと取り除いたら、有塩バターの場合は塩を加えます。
工場では、このあとバターを練り合わせることでバターの組織を均一にし、よりくちどけのよい製品にしているそうです。

ちなみに生クリーム1パック(200ml)を作るのに、約10倍の生乳を使いますが、バターに至っては20倍以上も必要なのだそうです。
生クリームやそこから作られるバターの値段が高いのもうなずけますね。

いかがでしたか。
普段売られている食品のなかには、自分で作ることが出来るものもたくさんあります。
時間はかかるかもしれませんが、いろいろな手作り食品に挑戦してみるのも楽しいですね。

Text byさゆり/食育インストラクター