かんたんお弁当~栗の甘露煮で簡単栗ごはん~

行楽シーズン到来!
家族で散策に出かけたり、学校行事で遠足や運動会があったりと、外でごはんを食べる機会も多くなりますね。
そこで、今回は秋の味覚「栗」を使った簡単レシピをご紹介。
甘露煮を使うことで、栗をむく手間などを省いた、お手軽「栗ごはん」を作ってみましょう!
少し甘めの仕上がりなので、子どもたちが喜ぶ事間違いなしです!

【お弁当作りでのポイント&注意点】

レシピの前に、お弁当作りで大切なポイントや注意点をおさらいしましょう。

<ポイント>

  • お弁当箱は食べる人に見合ったサイズを選ぶ
  • 子ども用のおかずは、ひと口ふた口で食べられる大きさがGOOD!
  • お弁当箱の面積に対し主食:副菜:主菜=3:2:1にするとバランスの取れた盛り付けに
  • 赤・緑・黄・茶をベースに白・黒を加えると彩り豊かで栄養面も整いやすい

<注意点>

  • 作業前・作業途中・盛り付け前などはしっかりと手を洗う
  • 水気のある食材やおかずは出来るだけ水気を取ってから調理や盛り付けをする
  • おかずなどを作るときはしっかり加熱を忘れずに(食品の中心温度75℃以上で1分以上加熱する)
  • お弁当箱に盛り付ける前にそれぞれのおかずをしっかり冷ます
  • 暑い時期は保冷材をつけるなどの工夫を

【栗ごはん】

甘露煮の鮮やかな黄色が食欲をそそる、塩気と甘みのバランスが絶妙な一品。

<材料(作りやすい分量・2合分)> 調理時間:80分
栗の甘露煮・・8~10粒
米・・1.5合
もち米・・0.5合
A酒・・大さじ2
A塩・・小さじ1/2
昆布(あれば)・・1枚(5cm角くらい)
水・・適量
ごま塩(または黒いりごま)・・お好みで

<作り方>

  1. 甘露煮をザルに空け、シロップの水分を切る
  2. 米を洗ってザルに上げ、20分くらいおく
  3. 炊飯器の内釜に(2)・Aを入れ、2合の目盛りまで水を入れる
  4. サッと汚れをふき取った昆布・(1)を上にのせ、普通炊飯で炊く
  5. 器に盛り、お好みでごま塩(または黒ごま)をかけていただく

<ポイント>
甘露煮の甘さが気になる場合は、熱湯で1~2分ゆでこぼしてから使うと、甘さが軽減出来ます。


【栗】

●歴史
栗はブナ科クリ属の落葉樹で、日本以外にもヨーロッパや中国・アメリカなどに自生し、古くからさまざまな地域で食用として栽培や品種改良がされてきました。
日本の栗の原種は山に自生していた小粒の「芝栗」で、縄文時代には食料として重視されており、遺跡からは大規模な栽培の跡が見つかっています。
江戸時代にはたくさんの改良した品種が誕生しました。
栗の旬は主に9月中旬~10月にかけてですが、品種改良が進み、8月下旬ころから出回る極早生種や、9月上旬ころから出回る早生種なども栽培されています。

●栄養
栗は体を動かすためのエネルギー源となる糖質(炭水化物)をはじめ、血圧を正常に保つカリウム・造血や細胞の新生に関わる葉酸・便通をよくする食物繊維・肌の調子を整えるビタミンCなど、さまざまな栄養素を含みます。
また、渋皮にはポリフェノールの一種タンニンが多く含まれます。
タンニンは抗酸化作用があり、動脈硬化やがん抑制効果が期待できます。

【おまけの豆知識】

最後に「えっ!そうなの!!?」と思わず言ってしまうかもしれない豆知識をご紹介しましょう。
皆さんが「栗の実(果肉の意味)」と呼んでいるあの部分・・・じつは実ではなく「種」だったのです!!
そして、栗のかたくてむきにくい「鬼皮」こそが、果肉にあたる部分です!!!
栗には雄花(おばな)と雌花(めばな)があり、雌花が受粉するとやがて実となります。
雌花にはトゲのようなものが存在していて、それが実になる過程で私たちが「栗のイガ」と呼ぶ部分になります。
ちなみに、そのイガの部分がほかの果物でいう「皮」にあたり、先ほども書いたように鬼皮が「果肉」、渋皮とその中が「種」となります。
そして栗は通常、ひとつのイガに3個の果肉が出来るのが一般的なのだそうですよ。
最近ではひとつのイガに1個の果肉しか出来ない品種も生産されていますが、イガ栗を手に入れる機会があったら、数えてみてください。

いかがでしたか。
豆知識を読んで「えっ!そうなの!!?」となっていたらうれしいです。
今年の秋は、ぜひ栗を使った料理やお菓子とともに豆知識も披露してみてくださいね☆

Text byさゆり/食育インストラクター