猛暑とどう付き合う?夏の運動と熱中症・水分補給

時に命にかかわるほどの高温が珍しくなくなった近年の日本の夏。
熱中症対策は夏に運動を行うにあたり、事前に考慮しなければならない課題となりました。
今回は夏の運動と熱中症・水分補給についてのお話です。

【日本の猛暑と運動】

猛暑が少なかった以前の日本では、海やプールなどが夏のレジャーの代表格でした。
しかし、強い日差しの猛暑の中で泳いだり、水遊びをすることは、熱中症のリスクが非常に高く、幼児やシニアなどの体温調節機能が十分に備わっていない人だけではなく、健康な成人でも対策が必要になっています。
またそのほかのスポーツについても、猛暑による熱中症リスクは非常に高く、近年の日本で夏の運動には大きな制限をかけざるをえない状況です。
とはいえ、安全面に配慮することは最優先ですが、運動不足は数々の疾患の要因になることが明らかにされているので、後々の健康リスクという点での不安もあります。
現在ではスポーツジムや体育館など適温が保たれた環境づくりが進み、夏でも屋内で運動できる施設が増えています。
室内で行うにはどうしても難しい競技やトレーニングなどをされている方は、一日のなかでも高温になりにくい早朝や夕方・夜などの時間帯に運動時間を移すことも多いでしょう。
しかし、直射日光に当たらない・猛暑の時刻を避けることを最優先に運動する場合でも、高温・高湿度などによる熱中症リスクが高いのが真夏の環境です。
そのリスクをさらに下げるためには、やはり水分補給が欠かせません。


【水分補給の頻度はどの程度が良い?】

日本スポーツ協会による「熱中症予防5箇条」では、水分補給についての目安を「運動による体重減少が2%を超えないように補給する」ことを推奨しています。
発汗量は気温・湿度・男女・体格・年齢・競技の種目などにより個人差が大きいため、万人に共通して「この量を飲めば大丈夫」という指標はありません。
運動の前後で体重を測り、どの程度発汗しているかを確認することで、自分の発汗量に合わせた水分補給を行うことがベストです。
このときに補給するのは水分だけではなく、汗とともに失われたミネラル(ナトリウムやカリウムなど)や糖質を補うことが大切です。
水分だけを飲むと体液が薄まり、より脱水しやすくなるので運動中の水分補給はスポーツドリンクなどを利用するのがおすすめです。
一度にたくさん飲むのではなく、こまめな給水タイム(15~20分ごとが目安)を設けて水分補給を行うことが理想的です。
また、水分補給に適した飲み物の温度は5~15℃くらいとされているので、冷蔵庫から出して間もないくらいが適温と覚えておくとよいでしょう。
なお、散歩や軽めなウォーキングを30分程度行うだけなら、糖質の多いスポーツドリンクではなく水や麦茶での水分補給でも問題ないと考えられています。
そのほか、熱中症は欠食や睡眠不足の状態で起きやすくなることが知られています。
飲み物だけではなく、食事からも水分やミネラルを摂っているので、欠食すればそれだけリスクが上がることになります。
また、睡眠不足は体温調節機能を乱す要因になるので、夏に運動を行う時にはこれらの要因を避けるように心がけましょう。

猛暑日が続き、一日を通して気温が高めな傾向が続く近年は、熱中症予防が欠かせません。
運動不足にならないために、けれど熱中症にもならないために、運動前からの体調管理と運動中の水分補給はいつもより入念に行ってください。

Text by はむこ/食育インストラクター