好き嫌いをなくそう!!苦手な野菜克服術!!~人参編~

子どもにとって、野菜は食べたくない物の代表選手。
味の個性が強いものは特に嫌われてしまいます。
シリーズでお届けしている「好き嫌いをなくそう!!苦手な野菜克服術」。
今回は「人参」です。

まずは、嫌い要素別の解決ポイントをご紹介します。

【嫌いな食材!解決ポイント

〇味(味覚)による嫌い
嫌いな味と認識されやすい、「酸味」・「苦味」は、「加熱」「水にさらす」「つけ込む」などの下処理や調理で緩和!
また、うま味の強い食材を合わせたり、油や調味料でコーティングしてあげるとgood!
マスキング効果で食べやすくなります。

〇かたさ(食感)や大きさ・形状による嫌い
形が残らないように、刻む・すりおろすが鉄板!
細かくして、混ぜ込んでしまいましょう。

〇変化による嫌い
初めましての食材や料理は敬遠されがち!
そんなときは、まず大人が食べてみせましょう。
大人がおいしそうに食べる姿を見せれば、子どもは食べてくれるかも!?

それではさっそく、「克服簡単レシピ」をご紹介します!

【人参ピラフ

すりおろした人参で作る色鮮やかなピラフ。
食べられるようになってきたら、みじん切りの人参を加えてステップアップしましょう!

<材料(2合分)> 調理時間:10分(炊飯時間は除く)
人参(おろしたもの)・・100g
米・・2合
玉ねぎ(みじん切り)・・30g
ベーコン(細切り)・・40g
バター・・15g
A顆粒コンソメ・・小さじ1
A砂糖・・小さじ1/2
Aしょうゆ・・小さじ1/4
水・・適量

<下準備>

  • 米は洗ってザルに上げ、30分くらいおく

<作り方>

  1. フライパンにバターを入れて火にかけ、溶けてきたら玉ねぎを加えて焦がさないように炒める
  2. 玉ねぎがしんなりとして、甘い香りがしてきたらベーコンを加えてサッと炒める
  3. (2)に米を入れて全体に油がコーティングされたら炊飯器の内釜に入れる
  4. (3)に人参・Aを入れ、水を2合の目盛まで加えて普通炊きで炊く

  5. 炊けたらごはんをサックリ混ぜ、器に盛る

大人は粗挽きの黒こしょうをかけると、アクセントになっておいしいです!
彩りでパセリをかけてもいいですね。

<ポイント>

  • 人参は皮つきの方が栄養価は高いですが、出来上がりの色が悪くなる場合があるので、今回は皮を薄くむいて使っています。
    気にならない場合は皮つきのまま使って下さい。

【嫌い克服ポイント

嫌い克服のポイントは「すりおろす」・「油でコーティング」です。
おろして使うのは嫌い野菜を食べさせるうえでの定番ですね。
今回はおろした人参を隠すのではなく、あえて彩りとして見せて使っています。
子どもは「色が鮮やかなもの」・「キラキラしたもの」を好む傾向にあるので、人参そのものが嫌いでも、意外と食べてくれるかもしれません。
そしてバターを使って香りをマスキングすることで人参臭さを軽減出来るため、食べやすくなります。
大好きなおかずと組み合わせたり、見えると食べられない子には、オムライスにして卵でくるんであげるのもおススメです。

【人参の栄養

人参に含まれる代表的な栄養素といえばβ-カロテン
このβ-カロテンは体内に入ると必要な分だけビタミンAに変わり、抗酸化作用の効果で免疫力を高め、皮膚や粘膜を保護してくれるので、風邪などの予防に役立ちます。
β-カロテンは脂溶性のビタミンですので、今回のように油と組み合わせて使うと吸収力がアップします。

【焦らずに

必ずと言ってもよいくらい、誰にでも嫌いな食べ物はあります。
けれども大人になるにつれ、嫌いな食べ物の数が次第に減っていく人も多いはず。
さまざまな要因がありますが、経験値の蓄積が大きく関係していることは間違いないでしょう。
親としては好き嫌いなくいろいろなものを食べて欲しいところですが、子どもは経験値が少ないので、無理に食べさせるのはかえって逆効果になることも。
時間はかかるかもしれませんが、嫌いな原因を考え、調理工程を工夫してあげることで段々と食べられるようになるかもしれません。
一緒に料理をするのもおススメです!
食べられたら大げさなくらい褒めてあげましょう!!
信頼出来る大人から褒められることは自信に繋がりますし、子どもと向き合い、一緒に取り組むことで親子の絆も深まりますよ。

いかがでしたか。
今回のレシピをベースに、さまざまな料理にアレンジしてみて下さい。
ホワイトソースとチーズをかけて「ドリア」・・・なんていうのもありですね!

Text by さゆり/食育インストラクター