ジューシーな果肉と甘い香りが魅力のフルーツ、「メロン」。
温室で育てられる品種は高級品で、贈答品としても喜ばれます。
今回は、暑くなるこれからの時期にもおすすめ!「メロン」を深掘りしていきます!
【メロンにはどんな栄養があるの?】
メロンの主成分は果糖やぶどう糖などの糖質で、吸収が早いため、即効性のあるエネルギー源になります。
朝食や風邪を引いたとき、夏バテの回復などにぴったりのメロンですが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか?
今回は、多く含まれている栄養素を4つご紹介していきます。
●ビタミンC
抗酸化作用があり、免疫力を高めて風邪予防に役立つほか、ストレスの緩和にも働きます。
●カリウム
余分なナトリウムを排出してむくみを解消するほか、高血圧を予防します。
カリウムは汗とともに失われてしまうので、夏場やスポーツ後は特に不足しがちになります。
おやつや食後のデザートにメロンを食べて、カリウムをしっかり補給するのもおすすめです。
●葉酸
水溶性のビタミンB群の一種です。
貧血予防のほか、胎児の正常な発育を助ける働きがあり、妊娠・授乳期には不可欠な栄養素です。
●GABA(ギャバ)
アミノ酸の一種で、玄米やチョコレートにも含まれている成分です。
脳の血流をよくして脳細胞を活性化するほか、ストレスの緩和や高血圧予防に役立ちます。
【赤肉と青肉の違いとは?】
メロンの果肉は赤色と緑色があります。
この2つはβ-カロテンの含有量に差があり、赤肉のメロンの方が多く含まれています。
β-カロテンは緑黄色野菜などにも多く含まれ、皮膚や粘膜を丈夫にするほか、免疫力アップも期待できます。
ちなみに味わいも異なり、赤肉はコクのある強い甘味、青肉は清涼感のあるすっきりとした甘味が楽しめます。
【食後のデザートにメロンはおすすめ☆】
メロンには、たんぱく質分解酵素の「ククミシン」が含まれています。
このククミシンはメロン特有の酵素で、肉や魚などたんぱく質を含む食品との相性がよく、消化を促して胃もたれを防ぐ効果があります。
そのほか、中性脂肪の減少や血栓予防にも一役買ってくれる成分です。
ククミシンは種のまわりのやわらかいワタの部分に多く含まれているので、種を取るときは取り過ぎないように気をつけましょう。
【メロンを食べると、喉がイガイガ?】
メロンを食べたときに、喉のイガイガや痒み、唇や舌がピリピリするといった症状が出た場合、「これってアレルギー!?」と思う方も多いのでは?
確かに口腔内アレルギーの場合もありますが、先ほどご紹介したククミシンという酵素が原因という場合もあります。
これは、ククミシンによって口の粘膜のたんぱく質が刺激され、食べた直後に反応を起こすからです。
メロン以外にも、パイナップルやキウイフルーツで起こることがあります。
もし症状が緩和されず、腫れたり赤くなるようなら、病院で診てもらいましょう。
【メロンの賢い選び方&保存法】
メロンを選ぶ際は、以下の点を意識してみましょう。
- 色ムラがなく、持ったときにずっしりと重みのあるもの
- 網ありメロンは、網目がくっきりとしていて細かく均一に入っているもの
メロンは収穫後に追熟する果物です。
お尻に少し弾力が出てきたものが食べごろなので、それまでは冷暗所で保存して下さい。
また、食べごろを過ぎると中から発酵しはじめ、おいしさが損なわれてしまいます。
食べごろになったら冷蔵庫に入れ、2~3日以内に食べるようにしましょう。
包丁を入れたものは、ワタと種を取り除いてからラップで包んで冷蔵庫で保存します。
また、食べやすい大きさに切って冷凍することも可能です。
いかがでしたか?
以前は高級で高嶺の花だったメロンも、今では種類が増え、さまざまな価格帯で楽しめるようになりました。
皆さんもジューシーなメロンを食べて、気温や湿度が高くなるこれからの時期を元気に乗り切りましょう!
Text by ろい/食育インストラクター