食で四季を感じよう~夏編~

ジメジメとした梅雨が終わりを迎えると、今度は暑い夏がやってきますね…。
夏バテになり、食欲が低下する方も多いのでは?
しかし、そんなときこそ、栄養たっぷりの旬の食材を食べて元気をつけるのが1番です!
日本には四季があり、その季節ごとにおいしい食材や料理があります。
そこで今回は、夏にどんな食材が旬を迎えるのかを深掘りしていきたいと思います☆

【夏の野菜】

●枝豆
暑い日に飲みたくなるビール!
その定番おつまみと言えば、枝豆ですよね☆
枝豆に含まれるたんぱく質のメチオニンは、ビタミンB1やビタミンCと共にアルコールの分解を促進し、肝機能の働きを助けてくれます
味の相性がよいだけでなく、二日酔い防止にもなる枝豆とビールの組み合わせ。
ぜひ覚えておきましょう☆
ゆでる前に塩もみすることで、さやのうぶ毛が取れて口あたりがよくなり、色も鮮やかになります。
塩ゆでのほか、炊き込みご飯やかき揚げ、すりつぶしてずんだやすり流しにするなど、さまざまな料理で枝豆の風味を楽しむことができます♪

●ピーマン
実は、唐辛子の仲間であるピーマン。
未熟な緑色を収穫したものを青ピーマン、完熟させたものが赤ピーマンです。
ピーマンには辛味はありませんが、辛味成分のカプサイシンが含まれ、体内の脂肪を燃焼させ、有酸素運動を組み合わせるとダイエットに役立ちます
また、ピーマンの青臭さのもとであるピラジンは血液をサラサラにし、脳血栓や動脈硬化を予防する効果があります。
ヘタの部分から傷んでくるので、購入する際はよくチェックしましょう!

●トマト
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、栄養素をたっぷり含んでいる緑黄色野菜です。
トマトの赤い色は、リコピンという色素成分によるものです。
強い抗酸化作用があり、がんや動脈硬化の予防に効果的です。
リコピンは油との相性がよく、加熱することでより吸収が高まるほか、トマト本来の甘味やうま味が引き出され、よりおいしくいただけます☆
冷やしすぎると味が落ちてしまうので、常温、または袋に入れて野菜室で保存しましょう。

【夏の魚】

●ウナギ
蒲焼きでおなじみですね!
夏の土用の丑の日にウナギを食べるという風習は江戸時代から続いており、日本は世界一のウナギ消費国です。
動物性のビタミンAであるレチノールやビタミンD、ビタミンEが豊富に含まれています。
レチノールは皮膚や粘膜の健康維持に役立つほか、風邪や夜盲症を予防します。

ちなみに、市販の蒲焼きは…
①熱湯で洗ってタレを取り除く
②身に酒をふり、魚焼きグリルやフライパンなどで焼く
③付属のタレを塗って、表面をパリッとこんがり焼く
こうすることで、ふっくらやわらかく温め直すことができるのでおすすめです☆

●アジ
脂がのる春から夏が旬とされる、大衆魚です。
アジの脂には、DHAやIPA(EPA)が豊富に含まれています。
DHAは記憶力の向上や脳の老化防止、IPA(EPA)は血流促進やコレステロールの上昇抑制に効果を発揮します。
目が澄んでいるもの、皮に光沢があるものが新鮮です。
尾ヒレからエラにかけて、「ぜいご」と呼ばれるかたいうろこがあるため、おろす際は包丁で取り除きましょう。
また、開いたアジを5~10%の塩水に30分ほど浸け、風に当てて天日干しにすれば自家製の干物のできあがりです♪


【夏の果物】

●パイナップル
英語では「PINE(松かさ)APPLE(リンゴ)」と書きますが、これは松ぼっくりのような形とリンゴのような酸味のある甘さから、この名がつけられました。
風邪や肌荒れ予防、ストレス緩和に働くビタミンCを豊富に含んでいます
そのほか、注目すべきはたんぱく質分解酵素のブロメライン
肉や魚などと一緒に調理すればやわらかく仕上がるだけでなく、たんぱく質の分解が促進され、胃の負担を軽減してくれます☆
ブロメラインは熱に弱く、加熱処理がしてある缶詰ではこの効果は得られないので注意しましょう。

●メロン
主成分は果糖やぶどう糖などの糖質で、吸収が早く即効性のあるエネルギー源になるため、朝食や風邪を引いたとき、夏バテの回復にぴったりです☆
メロンには、パイナップル同様ビタミンCが豊富に含まれているほか、余分なナトリウムを排出してむくみや高血圧を予防するカリウムを多く含んでいます。
また、メロン特有のたんぱく質分解酵素のククミシンは、中性脂肪値の減少や抗血栓に効果的とされています。
種のまわりのやわらかいワタの部分に多く含まれているので、種を取る際は気をつけましょう。

いかがでしたか?
「夏バテ気味で食欲がないなぁ…」という方にこそ、旬の食材を食べてエネルギーチャージしていただきたいです!

ぜひ、皆さんも旬のものを食べ、自然の恵みや四季の変化を感じてみて下さいね☆

Text by ろい/食育インストラクター