食材や調味料として使われる生姜。
身近な存在であるものの、生姜と新生姜について知っている方は多くないのでは?
今回はそんな生姜についてのお話です。
【生姜の分類】
生姜や新生姜だけでなく、細長い生姜も見かけることがありますよね。
生姜は大きく3つに分けられます。
●根生姜(ひね生姜)
根生姜は「ひね生姜」ともいいます。
一般的にスーパーなので見かける生姜で一定期間貯蔵してから出荷されます。
皮が薄茶色で香りや辛みが強く、繊維質でかたいのが特徴です。
●新生姜
のちほどご説明します。
●葉生姜
葉生姜は、小さな新生姜を葉つきのまま収穫したものです。
根生姜に比べてやわらかく、辛みが少ないのが特徴です。
また、甘酢漬けにして焼き魚のあしらいに使用する「はじかみ」は葉生姜を軟化栽培したものです。
【新生姜とは】
新生姜は、生姜の根の部分が育ったばかりのときに収穫されたものです。
一般的な生姜よりも繊維質がやわらかく、水分を豊富に含んでおり、辛みや風味がマイルドで白っぽい見た目が特徴です。
甘酢漬けや生姜ご飯などさまざまな料理に活用できます。
また、新生姜は初夏にかけて出回ります。
でも、これはハウス栽培されたもので、露地栽培のものの旬は秋です。
ただ、秋の新生姜は夏ほど生産量が安定しないため、ほとんど出回りません。
そのため、秋の新生姜はかなり貴重な食材です。
【新生姜や生姜の保存方法】
新生姜と一般的な生姜は同じように保存することができます。
一度に使い切ることが少ない食材なので、適切な保存方法を覚えておきましょう。
●包む方法
生姜の表面の水分を拭き取り、キッチンペーパーなどで包みます。
それをさらにラップや新聞紙で包み、野菜室で保存しましょう。
●水に浸ける方法
生姜を水洗いし保存容器に入れ、たっぷりの水を入れます。
ふたをして野菜室で保存しましょう。
また、水は2~3日に1回は取り換えるようにして下さい。
●冷凍保存
生姜を用途に合わせてカットします。
カットした生姜の水分を拭き取り、1回分ずつにラップで小分けにします。
それを保存袋に入れてから、冷凍庫で保存しましょう。
【生姜に期待できる効能】
生姜は加熱の有無で効能が異なります。
●ジンゲロール
生姜の辛みのもとは、ジンゲロールという辛み成分です。
これは生の生姜に含まれています。
ジンゲロールには、血管を拡張させて、血の巡りをよくする効果や殺菌作用・解熱作用があります。
●ショウガオール
生の生姜に含まれていた、ジンゲロールが加熱や乾燥によって脱水が起こり、ショウガオールに変化します。
ショウガオールは身体を温める効果や殺菌作用・免疫力向上効果などがあります。
また、ジンゲロールにもショウガオールにも身体を温める効果がありますが、それぞれ少し違いがあります。
ジンゲロールは血の巡りを良くし、身体の深部の熱を手足などの末端に広げる働きです。
一方で、ショウガオールは、胃腸を内側から刺激して血流を高め、身体の深部が熱くなるので、身体を芯から温めるのです。
そのため、冷え性の改善には、生の生姜よりも加熱や乾燥した生姜を摂るのがおすすめです。
いかがでしたか?
体の冷えに積極的に摂りたい生姜。
生で食べたりドリンクにして飲んだり、さまざまな使い方ができます。
特に新生姜はこれからの時期に出回ります。
ぜひ探してみて下さい。
Text by あお/食育インストラクター