生活習慣がとっても大事!骨粗鬆症①

「将来寝たきり生活になるのは嫌だ!」と考える方は少なくないと思います。
今回のテーマである骨粗鬆症と骨の健康は、寝たきり生活と密接な関係がある要素です。
前編となる今回は、骨粗鬆症がどんな病気なのか、そして骨とカルシウムについてお話します。

【骨粗鬆症とは?】

骨粗鬆症は骨がもろくなる病気なのですが、そもそも骨がもろいとはどういう状況を指すのでしょうか?
よく骨粗鬆症の状態を指すのに「骨がスカスカ」という言葉が使われます。
骨の枠組みにあたる部分は残っていても中身が詰まっていないため、このように表現されるのです。
また、この中身の量を表しているのが骨密度と呼ばれる値です。

【大人になってからでも大事なカルシウム】

骨を丈夫にするためには、カルシウムは欠かせない栄養素です。
しかし「成長期の終わった大人になってから骨を丈夫にすることなんてできるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
確かに、骨量の増加が盛んなのは第二次性徵(成長)期から20歳ぐらいまでです。
その時期に丈夫な骨をつくることは、骨粗鬆症の予防に大きな役割を果たします。
ですが、骨は成長が終わった大人になってからでも、常に新しいものへと作り変えられています
その際に材料となるカルシウムが不足してしまうと、骨は脆くなってしまいます。
そして、日本人に不足気味だといわれている栄養素がカルシウムです。
成長期につくり上げた骨量を維持するために、大人になってからも積極的に摂るよう心がけて頂きたい栄養素といえます。


【お手軽だからこそ注意!】

カルシウムの重要性は前項でお話した通りなのですが、カルシウムをたくさん摂れば摂るほどより良い効果が得られるとは限りません。
実は、カルシウムは1日の摂取量に限度が定められている栄養素の1つ、つまり、摂り過ぎると体に不調が生じる可能性があるのです。
通常の食生活ではそこまでの量を摂ることは難しいのですが、高濃度サプリメントなどの常用によって、過剰摂取の恐れがあると考えられています。
サプリメントや栄養ドリンクなどはあくまでも緊急用と考え、まずは日々の食事でのカルシウム補充を目指すと良いでしょう。
カルシウムは乳製品だけではなく、小魚や海藻類、豆腐からも摂取できます。
炒め物に桜えびを加えてみる、ご飯に合わせるおかずはじゃこや海苔にする回数を増やす、冷奴の小鉢を足すなど、少しずつ取り入れることで無理なく続けることができますよ!

後編となる次回は、カルシウムの効率的な摂り方と、カルシウム以外で必要な栄養素についてお話し致します。

Text by はむこ/食育インストラクター