「なんだか目が重くて、見えづらい…。」そんな“目の疲れ”や“かすみ”に効果的な栄養素とは?

スマホやパソコンをよく使う昨今、“目の疲れ”や“かすみ”は「現代病」と言っても過言ではありません。
今回は、そんな悩ましい目の不調を、食の観点から考えていきます☆

【目の不調の原因を知ろう!】

原因はいろいろと考えられますが、今回は代表的なものをいくつかご紹介します。

①近視・遠視・乱視・老眼などの矯正不良
眼鏡やコンタクトの度を強くしすぎている場合(過矯正)や、遠視や老眼のメガネの矯正不足など、適切な視力矯正が行われていない場合は、目がピント調節をして頑張って見ようと働き、筋肉を緊張させます。
そうすると、目の疲れという症状で表れてくるのです。

②視力の左右差
視力の左右差が大きいと、片側の目をカバーしようとして酷使することになってしまい、それが不調に繋がります。
近視・遠視・乱視・老眼などのメガネやコンタクトは、しっかりと検査をして、自分の目に最適な度数に合わせてもらうことが大切です。
度数が合っているかを確認するため、定期的な検査を受けることもおすすめ☆
特に老眼は、40代から60歳ころまでの間に進行するので、定期的な度数の調整が必要です。

③環境やストレス
インターネットが普及した現代では、パソコンやスマートフォンなど、目を酷使する機器が身近にたくさんあります。
当然ながら、そういったものを長時間使い続けると目は疲れてしまいます。
そのほか、部屋の明るさや作業距離、エアコンなどによる乾燥など、さまざまな環境が疲れ目の原因となります。
また、ストレスは万病のもととも呼ばれるほど、心理面だけではなく体にも不調を及ぼします。
ストレスが多い環境も、疲れ目の原因となることを覚えておきましょう。

④病気に起因する場合
自律神経失調症や更年期障害、循環器系・消化器系の疾患でも眼精疲労が起こる場合もあります。

今回ご紹介したこの4つ以外にも、斜視や眼瞼(がんけん)下垂、ドライアイなども目の疲れやかすみを引き起こす原因となります。
これらの病気が原因の場合はその治療が最優先となるので、早めに眼科を受診しましょう。


【目におすすめの栄養素ってどんなの?

ここでは、日々の食生活でとり入れたい栄養素をご紹介します。

●β‐カロテン
免疫力を高め、目の粘膜の健康維持に働きます。
かぼちゃ・人参・ほうれん草・ブロッコリー・春菊などの緑黄色野菜に豊富に含まれます。
油脂類と一緒に摂取すると吸収率が高まるので、炒め物やドレッシングで和えたり、アーモンドやクルミなどのナッツ類と一緒にとるのもおすすめです。

●アントシアニン
ポリフェノールの一種で、網膜細胞の血流を促し、目の機能を高める効果が期待できます。
ブルーベリー・紫芋・赤しそなどに含まれています。

●ルテイン
目の網膜にある黄斑に存在し、紫外線などの害から目を守り、白内障などを予防してくれます。
卵黄・とうもろこし・ほうれん草などに含まれています。

●ビタミンB1やB2
視神経の働きを高めて、視力の低下を防ぐ働きが期待できます。
ビタミンB1は豚肉や玄米などに、ビタミンB2はレバーや納豆などに含まれています。

目のトラブルは大人だけでなく、子どもにも大きく関わっています。
文部科学省の学校保健統計調査(2019年度版)によると、裸眼視力が1.0未満の割合は、小学生が34.57%、中学生が57.47%、高校生が67.64%と、いずれも過去最多となりました。
近年、スマホやタブレットで動画を見たり、ゲームをする子どもが増えているのもその一因です。
全く見ないようにする!というのは、なかなか難しい方も多いと思いますが、「1日〇分」といったルールを決めるとよいでしょう。

皆さんも、今回ご紹介した「目におすすめの栄養素」を日々の食事にとり入れる、電子機器の長時間使用は避けて目を休めるなど、実践しやすいところから始め、目の健康を守っていきましょう☆

Text byろい/食育インストラクター