生のまま・皮つきでもおいしい♪「かぶ」を食べよう!

かぶはアクが少なく優しい甘味を感じられるので、お子さんも食べやすい野菜です☆
今回は、煮たり炒めたりするだけでなく、生でもおいしい「かぶ」の魅力に迫ります!

【かぶの種類

かぶは、地域独特の在来品種が多いのが特徴です。
日本各地に約80種類あり、関東を中心に出回る「小かぶ」が多く流通しています。
今回は、そのほかの種類をご紹介していきます☆

●赤かぶ
皮は紫紅色ですが、内側は白色のかぶです。
ややかための食感で、漬物などに適しています。
切って酢漬けにすると全体が淡いピンク色に仕上がりますよ☆
岐阜県の「飛騨紅かぶ」、島根県の「津田かぶ」なども赤かぶに分類されます。

●聖護院かぶ
重さが2~4㎏もある大型のかぶです。
やわらかく甘味があるので、すりおろして「かぶら蒸し」にしたり、京都では「千枚漬け」にして食べられています。

【かぶの葉、捨てていませんか?

立派な葉つきのかぶを購入したら、その葉はどうしていますか?
捨てているという方、それはもったいないですよ!!
葉はビタミン・ミネラルの宝庫と呼べるほど、栄養が詰まっています。
もう1品欲しいときなどにも使える部分なので、捨てずにおいしく食べちゃいましょう♪

【かぶの栄養

かぶは、根と葉で栄養価が異なります。
ここでは、それぞれの栄養を詳しく見ていきたいと思います!

●根に含まれる栄養
淡色野菜に分類され、ビタミンCや消化酵素のアミラーゼを含んでいます。
アミラーゼは、胸やけや食べ過ぎの不快感を取り除く作用や整腸作用があります。
これらを効率よく摂取するには、生のままサラダや和え物にして食べるのがおすすめです☆

●葉に含まれる栄養
緑黄色野菜に分類され、ビタミンCだけでなく免疫力を高め、肌を乾燥から守るβ-カロテン、疲労回復に効果的なビタミンB1、骨や歯を強くし、骨粗しょう症を予防するカルシウム、貧血を予防する葉酸などが多く含まれています。
なかでも葉酸は「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに血液の重要な成分の赤血球生産を助けたり、細胞の生まれ変わりに関わるため、胎児の発育に必要不可欠な成分であると考えられています。
胎児が発育する妊娠中の女性や、乳幼児期・成長期の子どもに特に必要な栄養素とされ、厚生労働省では妊娠中は妊娠していない時の約2倍量の葉酸の摂取を推奨しています。


【葉の栄養をあますことなく摂るには?

おすすめの調理法は、炒める・揚げるor汁物!
葉に含まれているβ-カロテンは、油脂と一緒に摂取することで吸収率が高まります。
ビタミンCは水に溶け出てしまう性質があるので、汁物にすると効率よく摂ることができます。
また、乳製品などに含まれているカルシウムと一緒に摂ることで、イライラやストレスの緩和に役立ちます。
細かく刻んだ葉をじゃこやゴマと一緒にサッと油で炒めてふりかけにしたり、ベーコンや鶏肉などの具材と一緒にミルクスープなどにするのもよいですね♪

【おすすめの保存法

葉つきの場合、葉をつけたままにしておくと根の水分を葉が吸い上げて、うま味がなくなったり、「す」ができることがあります。
買ったらすぐに葉を切り落として、別々に保存するようにしましょう。

●根の保存
葉を切り落とし、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存
します。
この時、茎を少し残しておくと、切り口から乾燥しにくく、鮮度を保てます。

●葉の保存
鮮度が落ちやすい葉はゆでて冷蔵または冷凍保存
しておくと、すぐに使えて便利です。
鍋にたっぷりの湯を沸かして塩少々を加え、30~40秒ほどゆでたら水にとって冷まします。
(茎から入れて、ひと呼吸おいて全体を沈めてゆでるようにする。)
水気を絞って保存容器に入れ、冷蔵保存すれば2~3日、冷凍なら1ヶ月はおいしくいただけます。
時間がないときは、ポリ袋に入れて野菜室で保存し、翌日には調理しましょう。

【かぶの皮はむく?むかない?

かぶの皮は大根とは違い、薄くやわらかいのでしっかり洗えばそのまま食べられます。
皮をむくと栄養素が流出してしまう上に、煮崩れしやすいので、可能な限り皮つきで調理するのがおすすめです☆

「日本書紀」や「古事記」にも記されているほど、歴史深いかぶ。
皆さんもぜひご賞味ください♪

Text by ろい/食育インストラクター