おいしく作ろう!定番料理。揚げ物編

食事はよりよい毎日を過ごすために欠かせないもの。
だからこそ、おいしいものを食べて笑顔のある食卓にしたいですよね。
「〇〇を作ってみたけど上手くいかなかった・・・。」をなくすために、料理のポイントを覚えましょう!!

シリーズでお届けしている「おいしく作ろう!定番料理」。
今回は揚げ物編です。
上手に揚げるコツや温度の見極め方、そしてみんな大好き「フライドポテト」と「唐揚げ」のおすすめレシピをご紹介します。

【揚げ物を上手に揚げるコツは?

①食材を一度にたくさん入れ過ぎない
揚げ物をするうえで大切なのが、油の温度を維持すること
です。
せっかく適温にした揚げ油のなかに食材を入れ過ぎると油の温度が下がり、料理が油っぽくなったり、衣がはがれてしまう原因につながります。
何度も揚げるのは面倒だからと、一度に具材をたくさん入れていませんか?
1回に入れる食材の量は、油の面積の半分くらいが適切。
家族分となると、2~3回揚げなくてはならない場合もあり、ちょっと手間かも知れませんが、おいしい揚げ物を作るために適切な量で揚げましょう。

②揚げ上がりを見極める
揚げ上がりが分からず「切ってみたら中がまだ生だった」という経験から、揚げ物が苦手になってしまった、という方もいるはず・・・。
私も料理を始めてすぐのころは、どうやって見極めたらよいのかが分からず、色だけで判断し、生だったことがありました。
唐揚げ、天ぷら、フライなど調理法や食材によっても多少異なりますが、見極めるポイントはほとんど同じ。
「色」、「音」、「泡」、「浮き上がり」この4つのポイントをおさえて、ベストなタイミングを見極めましょう。

①「色」 全体が色づき、表面がカリッとする
②「音」 低い音から「ピチピチ」と高い音に変わる
③「泡」 最初は大きな泡であったのが、小さな泡に変わる
④「浮き上がり」 沈んでいた食材が浮いてくる

また、菜箸で食材を持ったときに、箸からジリジリと振動が伝わってきたら火が通っている証拠でもあります。
慣れるまでは見極めるのは大変ですが、揚げ物をするときの参考にしてみてくださいね。

③揚げる油の使用回数を考える
揚げ物にはたくさん油を使用するので、もったいないからと何度も同じ油を使っていませんか?
油の使用回数はだいだい3~4回です。
状態の悪い油で揚げた揚げ物は、仕上がりも油っこくなり、胃もたれなどの原因にもつながります。
油を汚しにくい「素揚げ」などの料理から使用し、そのあと、油を適量足しながら「天ぷら」や「フライ」⇒「唐揚げ」の順につかうと、比較的油が汚れることなく、揚げ物をすることが出来ます。
また、油を何度も使うには使用後の後片付けも大切。
油が熱いうちに目の細かい揚げ物のこし器にこしましょう。
冷めてしまうと油が粘り、こしにくかったり、揚げ鍋に油が残ってしまう原因になります。
保存するときはしっかりと油が冷めたのを確認してからフタをし、冷暗所で保存します。
熱いうちにフタをしてしまうと、フタに水蒸気がたまり、油の中に水が入ってしまうので気をつけてください。
何回か繰り返し使い、揚げ油の表面に泡が目立つようになったり、180℃くらいの温度なのに煙が出るような状態になったら油を変えるタイミングです。
次からは新しい油を使って揚げ物をしましょう。


【目で見てわかる、油の温度

温度計を持っている人は、温度計を使って温度をはかるのがベストですが、ご家庭に無い方も多いですよね。
そこで、温度計が無くても温度が分かる3つの方法をご紹介します。

①菜箸で分かる油の温度
水で一度濡らし、水分を拭き取った菜箸を温めた油に入れることで、温度が分かります。

  • 低温(150~160℃) 箸先から静かに細かい泡が出る
  • 中温(170~180℃) 箸全体から細かい泡が出る
  • 高温(180~190℃) 箸全体から勢いよく、多量の泡がでる

②パン粉で分かる油の温度
パン粉を温めた油に落とし、温度を見極めます。
ドライパン粉を使うときには、少し水で湿らせた方が分かりやすいです。

  • 低温(150~160℃) 落としたパン粉がゆっくりと広がる
  • 中温(170~180℃) 落としたパン粉が全体にゆっくりと広がる
  • 高温(180~190℃) 落としたパン粉が全体に勢いよく広がる

③衣(天ぷらなど)による油の温度
衣を箸先から温めた油に落とし、温度を見極めます

  • 低温(150~160℃) 揚げ鍋の底までゆっくりと沈み、ゆっくりと浮き上がる
  • 中温(170~180℃) 油の中ほどまで沈み、すっと浮き上がる
  • 高温(180~190℃) 沈まずに、油の表面で衣が散る

【外はカリッ!なかはホクホクのフライドポテトを作ろう!

おいしいフライドポテトを作るには、2度揚げがポイント。
冷たい油からじっくりと揚げ、少し休ませたあと高温で色をつけて行きます。

<材料> 調理時間:40分
じゃがいも・・2個
塩・・適量
揚げ油‥適量

<作り方>

  1. じゃがいもは皮をよく洗い、皮ごとくし切りにして水にさらす。(15分くらい)
  2. フライパンに水気を拭き取った(1)を入れ、冷たい油をじゃがいもが隠れるくらい注ぎ、中火にかける。
  3. ブクブクと泡が激しくなってきたら火を弱め、10~15分じっくりと揚げて一度取り出し、休ませる。
  4. 1分経ったら170~180℃の揚げ油にじゃがいもを入れ、黄金色になるまで3~4分揚げる。
  5. しっかりと油をきってボウルに入れ、塩を振って全体にまぶしたら完成!

【ふっくらジューシー唐揚げを作ろう!

外はカリッ!中はジューシーな唐揚げ。
ごま油の香りが食欲をそそる一品です。

<材料> 調理時間:30分
鶏もも肉・・1枚
A溶き卵・・1/2個
Aしょうゆ・・小さじ1
A塩・・小さじ1/3
Aごま油・・小さじ1/2
小麦粉・・大さじ1
片栗粉・・大さじ1・1/2
揚げ油・・適量

<作り方>

  1. 鶏肉はひと口大に切る。
  2. ボウルに(1)・Aを入れてよくもみ、20分ほどつけ込む。
  3. (2)に小麦粉・片栗粉の順に入れてよく混ぜる。
  4. 170~180℃の揚げ油に(3)を入れる。
    3~4分揚げ、泡が小さくなり、鶏肉が浮かんできたら取り出し、2~3分休ませる。
  5. 200℃に油の温度を上げ、(4)を入れ、2~3分揚げる。
    泡の音が小さくなり、こんがりときつね色になったら取り出し、完成です!

揚げたての揚げ物は、やはり格別!
時間があるときには、お家で揚げ物にチャレンジしてみてはいかがですか?

Text by まち/食育インストラクター