クセがなくて食べやすい「れんこん」は、11月17日が記念日です☆

もっちり、シャキシャキ、ホクホク。
調理法によってさまざまな顔を持つ「れんこん」は、穴が空いていることから“先を見通せる縁起物”として、おせち料理などでも重宝されています。
今回は、11月17日に記念日を迎える「れんこん」を深堀りしていきます!

【どうして11月17日が『れんこんの日』なの?】

『れんこんの日』は、1994年11月17日にれんこんの一大産地である茨城県土浦市に全国の生産者が集まって「れんこんサミット」を開いたことに由来します。
「れんこんサミット」では、全国のれんこん生産者、れんこんに関わる県や農協職員などが集まり、最新の研究成果や栽培に関する問題点について発表する勉強会のほか、意見交換会や現地視察が行われました。

【れんこんの栄養価をチェック!】

●ビタミンC
100g(約1節)あたり48mgのビタミンCが含まれています。
これはビタミンCが豊富とされる、みかんやじゃがいもの約1.5倍
そのうえ、れんこんのビタミンCはでんぷんに包まれているので、加熱しても損失が少なく、効率よく摂ることができます。
ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力を高め風邪予防に働くため、寒くなるこれからの時期におすすめの栄養素です。

●カリウム
100g(約1節)あたり440mgと、れんこんは野菜のなかでも比較的カリウムの含有量が多い食材です。
カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧やむくみの予防・改善に役立ちます。

●食物繊維
れんこんに含まれる食物繊維の大半は、水に溶けにくい不溶性です。
不溶性食物繊維は、腸内の運動を活発にして便通を促す作用があり、便秘の改善や大腸がんの予防が期待できます。


【れんこんの穴は、何のためにあるの?】

れんこんは空気が少ない泥の中で生育するため、穴は取り込んだ空気を行き渡らせて呼吸を助ける役割を担っています。
この穴は、日本では「先を見通す」ことに通じ、縁起がよいとされています。

【れんこんを調理するときのポイント】

ここでは、れんこんをおいしく食べるポイントをご紹介します!

●灰汁(あく)抜きをする
れんこんは灰汁が強く、切り口が空気に触れると黒ずんでしまうので、皮をむいたらすぐに水に浸けましょう。
浸ける時間は、5~15分が目安です。
(浸けすぎは、れんこんそのものの風味がなくなってしまい、ビタミンCも流出してしまうので注意しましょう。)

●白く仕上げる
ゆでるときは、お湯に酢を数滴加えると、白くきれいにゆで上がります。
酸味が邪魔にならない料理のときは、切ったそばから酢水(水3カップに対し、酢大さじ1程度)にさらすと、より白く仕上がります。
れんこんは、鉄に触れると青黒く変色するので鉄鍋は避け、ホーロー鍋やアルミの鍋で調理しましょう。

●シャキシャキ感を楽しむ
調理中はふたをせず、加熱を控えめにしましょう。
また、冷ますときは手早く冷ますように心がけてください。
酢を使うと、たんぱく質が変化して粘りが失われるため、れんこんの歯切れがよくなりますよ☆

●ホクホクした食感に仕上げる
上記のシャキシャキ感とは逆に、酢は使わないようにしましょう。
また、「縦切り」にするとやわらかさが増します。

●炒めるときは最後に加える
れんこんは、穴が空いていて比較的火が通りやすい野菜です。
炒め物や煮物にする場合は、ほかの材料を調味料で味つけしたあと、最後にれんこんを加えて手早く仕上げましょう。

●部位によって使い分ける
れんこんの特長をいかし、部位によって使い分けるのがおすすめです。
れんこんは先端に近い節ほどやわらかく、逆に遠いほど身は締まり、繊維質が豊富になります。
先端部分の第一節は「芽ばす」とも呼ばれ、シャキシャキ感をいかすため、酢ばす・サラダ・炒め物などに利用しましょう。
第二節目は、食感と甘味を楽しむため天ぷらなどの揚げ物や煮物に、それ以降の節は粘りが強いため、こってりした料理やすりおろし料理などに利用するのがおすすめです。

いかがでしたか?
皆さんもぜひ、部位や調理法を使い分け、れんこん料理を楽しんでみてくださいね☆

Text byろい/食育インストラクター