幼児食~5歳児向け幼児食 かぼちゃコロッケ~

幼児食は大人と同じ食事を食べられるようになるまでの最終ステップ。
さまざまな食の経験はその後の食人生を豊かにしてくれます。
今回は、5歳児におすすめのメニューなどをご紹介します。

【5歳児の食事の目安

5(3~5)歳児の1日に必要なエネルギー量は、1250~1300kcalくらいです。
成人女性(30~49歳)が1日2000kcalくらいなので、1回の食事量はママの半分より少し多い程度を目安にしましょう。
しかし、食べる量はまだまだ個々の差が大きく、日によっても違うので、5~6日を目安にある程度食べていれば大丈夫!
あまり神経質にならず、身長や体重が増加しているようであれば様子を見ましょう。
気になる場合は、小児科医や市区町村の栄養士(乳幼児検診などでお世話になる市役所や区役所で働いている栄養士)に相談してみるのも方法のひとつです。
また、大人と同じ食事は濃い味つけに慣れてしまう原因となるほか、消化器官への負担も大きいので、「素材の味をいかした薄めの味つけ」を心がけて。

【食材の大きさやかたさは?】

5歳児はいよいよ幼児食も終わりを迎える時期。
4歳児と比べても格段にそしゃく力がついているでしょう。
とはいえ、それでも噛む力は大人より弱いので、子どもが食べているときに「ちゃんと噛んで飲み込めているか」など、食材の大きさやかたさに気を配りましょう
また、「歯磨きも自分で出来る!」というお子さんが増えると思いますが、出来るといっても、まだ人生5年目。
お母さん・お父さんのチェックが必要です!
しっかりと確認して虫歯にならない口内環境を作ってあげて下さい
そして歯科医の定期的なチェックも虫歯予防には大切です。

【子どもの成長に大切な栄養素】

子どもの体は大人と比べると小さいですが、成長過程にあり、健やかに育つためには多くの栄養素が必要です。
栄養素は主に以下の5つに分類されます。

①「炭水化物(糖質)」(エネルギー源として働く) 
②「たんぱく質」(体を作る筋肉や臓器に欠かせない)
③「脂質」(エネルギー源として働く)
④「ビタミン」(生理機能の調整に関わる)
⑤「ミネラル」(生理機能の調整に関わる)

この5つの栄養素はお互いをフォローしながら体内で働くため、過不足なく摂取することが望ましいです。

それでは5歳児におすすめのレシピをご紹介します。


【かぼちゃの焼きコロッケ

ホクホクの甘いかぼちゃと挽き肉がよく合う一品。

<材料(作りやすい分量)> 調理時間:20分
かぼちゃ(皮付き)・・300g
バター・・15g
玉ねぎ(みじん切り)・・50g
サラダ油・・小さじ1
挽き肉・・100g
A塩・・少々
A砂糖・・小さじ1/2
Aコンソメ顆粒・・小さじ1/2
Aナツメグパウダー(あれば)・・少々
B水・・大さじ2
B小麦粉・・大さじ2
ドライパン粉・・適量
ソース・ケチャップなど・・お好みで

<作り方>

  1. かぼちゃはすべて同じくらいの大きさになるよう5かけくらいに切り、サッと水にくぐらせて耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをして600wの電子レンジで3~4分加熱する
  2. (1)が熱いうちにボウルに入れて皮ごと粗くつぶし、バターを加えて混ぜる
  3. フライパンにサラダ油を熱して玉ねぎを入れ、透き通って甘い香りがするまで炒める
  4. (3)に挽き肉を加えて炒め、余分な脂が出てきたらペーパータオルで取る
  5. (2)のボウルに(4)・Aを入れてよく混ぜ、小判型に成形し、合わせたB・パン粉の順につける
  6. フライパンに少し多めのサラダ油(分量外)を熱し、(5)を入れて両面こうばしく焼く
  7. (6)を器に盛り、お好みでソースやケチャップをつけていただく

卵不使用なので、卵アレルギーのお子さんも召し上がれますし、バターを除けば乳・乳製品アレルギーの方へも対応出来ます。
※アレルギーをお持ちの方は使う製品の情報をご確認の上、作ってください。

<ポイント>

  • かぼちゃは竹串がスッと通るまでしっかりと加熱して下さい。
    かたい部分があるときは、追加で電子レンジにかけて下さい。
  • 加熱したかぼちゃが水っぽい場合は、フライパンで煎るなどして水分を飛ばしてからほかの材料を合わせて下さい。(水っぽいと成形しづらいです。)
  • 挽き肉は、合挽きや豚挽き・鶏挽き肉など、お好みのものでどうぞ。
  • 角切りにしたチーズなどを加えてもおいしいです。

【かぼちゃの栄養】

かぼちゃはβ-カロテンやビタミンCを多く含む食材です。
β-カロテンは粘膜や皮膚を強くします。
ビタミンCもコラーゲンの生成に役立ち、肌荒れの予防に効果的です。
かぼちゃに含まれるビタミンCはかぼちゃのでんぷん質に守られているため熱に強く、効率よく体内に摂り込むことが出来ます。
かぼちゃは果肉だけでなく、皮も栄養価の高い野菜なので、今回のように皮も一緒に使っていただくのがおすすめです。

幼児食は5歳(~6歳)児くらいでひと段落しますが、そのあとすぐに大人と同じものを食べられるということではありません。
就学がひとつの区切りとなりますが、引き続きお子さんにあった「かたさ」や「味つけ」などを心掛けましょう。

Text by さゆり/食育インストラクター