
離乳食も完了期に入ってくると、いろいろな食材を食べることが出来るようになってきます。
今回は、完了期にぴったりの卵を使ったレシピです。
【1歳~1歳6カ月の離乳食時のポイント】
■時間や回数
離乳食完了期は、液体のものから少しずつ形あるものを食べられるように練習をしてきた離乳食期の最後の仕上げの時期です。
でも離乳食が終わったらすぐに大人と同じ食事を食べられるようになるわけではなく、このあとは幼児食に移行します。
スムーズに幼児食に移行出来るように、1日3回の食事(+α)に慣れて生活リズムが整い、就寝時間などもある程度定まるようにしていきます。
食事の時間は家族と合わせて一緒にとれるようにすると、自分以外の人と食事をする楽しさも教えてあげられますが、無理に合わせるのではなく、出来るときだけで構いません。
また3回の食事だけでは必要なエネルギーなどが補えないので、1~2回の補食(おやつ)を与えます。
母乳や育児用ミルクは、欲しがらないようなら減らすか、飲まなくても大丈夫です。
もし食べる量が少ないなどバランスが気になるようでしたら、必要に応じて補食時などに牛乳やフォローアップミルクを飲ませる方法もよいでしょう。
その場合は、フォローアップミルクが栄養摂取の中心とならないように気をつけてください。
■挑戦させてみよう
完了期ごろは、食べ物を手でつかんだりスプーンやフォークを使って食べることにも興味が出てきますが、まだそれらをうまく使うことが出来ないので机や床などが汚れてしまう場合も多いです。
しかし片づけが大変だからといって、最初から介助してしまうのは大人の都合でしかなく、子どもの成長を妨げることになりかねません。
子ども自身が出来ないことを努力して、出来るようになっていく過程が大切ですので、片づけやすいようにシートや新聞紙などを敷くといった対策をしつつ、見守ってください。
そして、上手に食べられたときは、いっぱい褒めてあげましょう!
■食べられるかたさなど
食べられるかたさは「肉団子」や「卵焼き」くらいです。
刺激が強い食材や餅のような粘り気と弾力が強いもの、繊維が多い食材はまだ食べられませんが、大人用の料理を途中で取り分けることもしやすくなります。
メニューを工夫して出来るだけ子どもに使える食材をベースにした料理にすると、ママの負担もグッと軽減出来ます。
■初めて食材は引き続き注意が必要
離乳食が進むと、「まだ与えたことがない食材」だったのに、「与えたことがある食材」と勘違いして食べさせてしまうケースが出てきます。
初期と比べれば、食べられるものが増えてはいますが、まだまだ初めましての食材の方が多いので、初めてのものはスプーンひとさじ程度から試しましょう。
アレルギーを疑うような症状や、体調に変化が出た場合にすぐ対処出来るよう、病院がやっている日の午前中にあげてみるのが安心です。
またちょっと手間かもしれませんが、小さなノートやメモ書きでもよいので、食べたものの記録をつけておくと確認しやすいのでおすすめです。
それではレシピのご紹介です。
【出汁巻き風ふんわり卵】
出汁巻き風といっても、今回は焼かず、巻かずに作ります。
そして、食べやすいように餡をたっぷりかけました。
<材料(卵1個分)> 調理時間:20分
卵・・1個
A塩・・ひとつまみの1/2~1/3程度
A砂糖・・ひとつまみの1/2程度
A片栗粉・・小さじ1/4
A水・・小さじ1/2
出汁・・150ml
B出汁・・50ml
B砂糖・・ひとつまみの1/2程度
Bしょうゆ・・ひとたらし
水溶き片栗粉・・適量
※器具として、ボウル・巻きす(なければザルでも)・キッチンペーパー(さらしでも)・お玉を使用します。
<作り方>
- ボウルに卵を溶きほぐし、Aを加えてさらによく混ぜ、一度こす
- ボウルに巻きすをのせ、濡らしてしぼったキッチンペーパーを広げる
※巻きすがない場合は、ボウルに手つきザルをのせた上にキッチンペーパーでOK

- 小鍋に出汁(150ml)を沸かし、(1)を少しずつ流し入れる
8割ほど火が通ったら、お玉で(2)の上に卵を出汁ごと少しずつのせる

- すべての卵をのせたら、巻きすを丸めて卵を筒状にし、しばらくそのままおいて形を整える
出汁はこして鍋に戻し、温めておく

- (4)を食べやすい大きさに切り、出汁のなかに入れ、完全に火を通す
※工程4の段階ですでにしっかり火が通っていたら、この工程は省いても構いません。 - 別の鍋にBを入れて沸かし、水溶き片栗粉でトロミをつける
- 器に(5)を盛り、(6)をかける
<ポイント>
- 卵に片栗粉を加えることで、液体に入れたときにかたまりやすくしました。
またのどごしも少しよくなります。 - 餡に細かく刻んだ青菜や、好きな野菜を加えれば、彩り豊かな餡になります。
【卵の栄養】
卵は、完全栄養食に近い食材といわれています。
その理由は、1食材中に体を維持するために必要な栄養素がほとんど含まれている(ビタミンCと食物繊維を除く)ためです。
特に体を作る上で欠かせないたんぱく質が豊富で、ほかにも子どもの成長に欠かせないカルシウムや鉄、亜鉛、ビタミンDやビタミンA・Eなどが入っています。
卵のたんぱく質は、体の中で作ることが出来ないけれど体に必要な9種類の必須アミノ酸をすべて含むので、たんぱく質の優良を示す「アミノ酸スコア」が100となっています。
このアミノ酸スコアが高いほど、体内に効率よくたんぱく質を摂りこむことが出来ます。
アミノ酸スコアは最低値が0で、最高値が100ですので、卵がいかに体に重要かが分かります。
しかしたんぱく質を含む食材で栄養価の高い食材は、同時にアレルギーの発症率も高い傾向にあるので、食べ過ぎには気をつけましょう。
小さいうちは、しっかりと火が通った卵なら大丈夫でも、半熟や生の状態で食べるとアレルギーを発症するケースも珍しくありませんので、与えるときは十分加熱したものを食べさせましょう。
離乳食は手間がかかったり、進んだかと思ったら、また戻ったりと、大変と感じる方も多いですが、長い人生の食の基盤となるものなので、無理のない範囲で、親子で楽しく進めていってください。
Text by さゆり/食育インストラクター














