誰でも食べやすい身近な魚、かじきのお話

魚には栄養があることはわかっているけれど、小骨があるから苦手…。
そんな意見を耳にすることもしばしば。

魚が苦手な人にも食べやすいのが、かじき。
小骨が少なく、肉厚でお肉と同じように調理できるのが特徴です。
今回はそんなかじきについてのお話です。

【名前はカジキ「マグロ」だけど…?】

かじきはメカジキとマカジキに大別されています。
カジキマグロと呼ばれることもありますが、まったくの別種であり、マグロの仲間ではありません。
かじきは大型の回遊魚で赤身の魚という、マグロに近い特徴を持っているため、このように呼ばれるようになったと考えられています。
マカジキはかじきのなかでも上質な赤身を持ち、すしなどにして食べられる高級魚として扱われています。
一方、スーパーなどで通年流通があり、最も消費者に身近な存在と言えるのがメカジキです。
今回の記事で特に記載がない場合、メカジキについての内容だとお考えください。

【小骨が少なく誰にでも食べやすい】

かじきは回遊魚なので世界中で獲れていて、日本以外ではエクアドルやチリなど南太平洋沿岸での水揚げ量が多いのが特徴です。
全長は3mぐらいで、300㎏を越えることもあるなど、かなり大型の魚で、一尾からだけでも多くの身がとれる魚です。
また、そのサイズから想像できる通り、骨格も太くて大きいため、小骨が少なく、家庭用として購入できる小さな切り身なら、骨の部分が混入する可能性が低いのです。
ほどよい脂肪とくさみの少なさから、焼き物・煮物・揚げ物など調理方法も幅広く、幼児期はもちろん、少量なら離乳食でも使用可能なので(※成長に応じておよそ7カ月以降を目安に始めるとよいでしょう)、お魚デビューがかじきだったという方もいるかもしれませんね。
また、肉類と比較すると消化がよく、介護食や病人食などの調理にも適しているので、老若男女問わずさまざまな場面で食べられる万能選手といっても過言ではありません。


【妊婦さんには大型魚ならではの注意点】

誰にでも食べやすくおいしいかじき。
しかし、かじきを食べるのに注意が必要な時期があります。それは、妊娠しているときです。
大型の魚は小さな魚をたくさん食べて生きています。
そのため、食べた魚に含まれるメチル水銀を体内にため込みやすい特徴があります。
300㎏を越えることも多いかじきも、メチル水銀の含有量が高めだとされ、妊娠中に過度に食べ過ぎると胎児に影響を及ぼす可能性があると指摘されています。
そのため、日本では妊娠中のかじきの摂取量は1週間あたり80g程度までが望ましいとする指標が出ています。
ただし、この分量を越えると直ちに健康上の悪影響が出る、といったものではないので、毎日のように食べたりしないための指標と考えておくとよいでしょう。
妊娠中はさまざまな栄養素が必要です。
良質なたんぱく質を豊富に含み、「造血のビタミン」と呼ばれるビタミンB12胎児の脳神経の発達に役立つ不飽和脂肪酸のDHAも豊富なかじきは、うまく取り入れたい食品でもあります。
かじきを多めに食べたときは、翌週までは食べるのを控える・水銀含有量の少ない魚(サケやアジ・サバなど)を選ぶようにするなど、気をつけて召し上がってください。

 老若男女問わず食べやすく、手に入りやすいかじき。
特徴や注意点を覚えておいて、日々の食事に役立てられるとよいですね!

Text by はむこ/食育インストラクター