
魚のなかでも比較的お手頃価格なイワシ。
刺身やフライ、煮つけなどさまざまな食べ方ができます。
今回はそんなイワシについてのお話です。
【イワシの種類と特徴】
現在日本に流通しているイワシは主に3種類あり、それぞれ特徴が異なります。
●真イワシ
イワシというとこの真イワシを指すことが多く、日本でよく食べられています。
6月の梅雨の時期に水揚げされる「入梅イワシ」も真イワシです。
旬は夏から秋になります。
銀白色の体に黒い斑点があるのが特徴で、大きさは10~20㎝程度です。
●ウルメイワシ
黒い背部に銀白色の腹をしています。
目が大きくウルウルして見えることから、その名前がついたと言われています。
大きさは15~25㎝とイワシの中で最も大きく成長します。
干物や煮物として利用されることが多く、旬は秋から冬です。
●カタクチイワシ
下あごが小さく上あごが突き出た口の形をしています。
上あごだけの片方の口しかないように見えるのが、名前の由来です。
イワシの中でも小さいため「小イワシ」とも呼ばれています。
広島県では鮮度のよい小イワシを刺身にして、しょうゆと生姜で食べるのが夏の風物詩になっているそうです。
【イワシは弱い?】
イワシは漢字で、魚へんに弱いで「鰯」と書きますがイワシは弱いのでしょうか?
イワシは傷みやすく、漁獲後すぐに味が落ちていってしまいます。
そのため、すぐに弱ってしまう魚ということで「鰯」という漢字で書くようになったのです。
また、諸説ありますが、イワシの語源も、弱るのが早い魚ということで「弱し」と呼ばれていたものが、徐々に訛っていき「イワシ」になったという説があります。
【おいしいイワシの見分け方】
おいしいイワシの見分けるために、注目していただきたいのが目の色です。
鮮度のよいイワシの目は黒く澄んだ瞳をしています。
反対に鮮度が落ちるにつれて、赤く変色していくので注意しましょう。
次に、体型を見て体が筒状で丸みと厚みがあるかを確認しましょう。
頭が小さいものは脂がのっている証拠です。
最後に、ウロコに注目しましょう。
イワシのウロコは、はがれやすいので、水揚げから時間が経つにつれてどんどんはがれていきます。
ウロコがある程度残っているかをよく見てみてください。
【イワシ同士はぶつからない!?】
イワシは大きな群れの中で集団で泳いでいますが、イワシ同士でぶつかることなく、1つの意思を持つかのように統制的に動いていますよね。
そんな動きができるのは、イワシの胴体部の側面に水流や水圧の変化を感じとるための「側線」と呼ばれる感覚器官があるからです。
これは群れで泳ぐ魚たちが持っている器官です。
魚たちは周囲の水の動きを敏感に察知しながら、驚くほど瞬時に泳ぐ方向を切り替えています。
また、魚たちはぶつからないように泳ぐだけではなく、距離や速度を一定に保っています。
特に大きな群れで泳ぐ魚たちを観察すると、全体の調和を保つようにスムーズな動きが見られるのも印象的です。
水族館に行った際に、観察してみると面白いですよ。
【小さくたって栄養いっぱい】
イワシは比較的小さい魚ですが、栄養価がとても高い魚なんです。
●DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)
DHA・EPAは魚に含まれている脂肪酸で、どちらも人間の体内で作ることができません。
DHAには脳を活性化させる効果があると言われています。
また、血中コレステロールを下げ、善玉コレステロールを増やす働きがあるので、生活習慣病の予防・改善が期待できます。
EPAには、血液をサラサラにする効果があるため、血栓の予防や動脈硬化のリスク軽減が期待できます。
●たんぱく質
日々のエネルギー源としてはもちろん、筋肉や内臓など、体を作るのに必要不可欠な栄養素です。
また、ホルモンや酵素、抗体などの体を調節する成分の材料にもなります。
●カルシウム
歯や骨の形成に欠かせない栄養素で、骨粗しょう症の予防に効果的です。
イワシは小骨ごと食べられるので、効率よくカルシウムを摂取できます。
いかがでしたか?
イワシは体は小さくても栄養たっぷりで素敵な魚です。
旬の時期は特に脂がのっていてとてもおいしいので、ぜひ食べてみてくださいね。
Text by あお/食育インストラクター




