毎日の生活に、栄養たっぷりのフルーツ“キウイ”をプラスしよう!

甘味と酸味のバランスがよい“キウイ”。
半分に切ってそのままスプーンで食べられる手軽さもあり、人気の高い果実です。
今回は、これを知れば思わず食べたくなる!?
キウイの魅力を徹底解説します!

【キウイの栄養】

キウイはあの小さな1個の中に、栄養がギュッと凝縮されています。
1日の栄養摂取基準に対して、その食べ物を100g食べるとどの位の充足率かを示した「栄養素充足スコア」では、キウイは果物の中でもトップクラス!
まさに「小さな巨人」ですね☆
ここでは、注目すべき栄養成分を一部ご紹介します。

●食物繊維
豊富な食物繊維の量は、キウイ1個でバナナ2本分に相当します☆
腸内環境を整え、大腸がんや便秘の予防・改善に役立つ不溶性食物繊維だけでなく、腸を刺激してぜん動運動を促す水溶性食物繊維も含んでいます。
不溶性と水溶性は「2:1」の割合でとるのが理想的とされていますが、キウイはほぼこの割合で含まれているので、腸の健康維持にはもってこい!ですね!

●ビタミンC
キウイのビタミンCは、果実の中でもトップクラスの含有量を誇ります。
1個食べれば、1日に必要な量の約2/3を補うことができるという優れもの☆
免疫力アップに働き、病気にかかりにくい丈夫な体づくりに役立ちます。
また、コラーゲンの生成を助け、シミやそばかすを防いで美肌へと導きます。
ビタミンCは体内に貯めることはできず、過剰な分は体外に排出されてしまいます。
一度にたくさん摂るのではなく、定期的に新鮮な果物や野菜から摂るようにしましょう。

●アクチニジン
キウイ特有の酵素であるアクチニジンは、たんぱく質を分解する働きがあります。
肉や魚などたんぱく質を多く含む食品と一緒に食べると、消化吸収を促します
また、肉料理の下ごしらえにキウイを使うと、やわらかく仕上げることができます。

●葉酸
細胞を新しく生まれ変わらせる働きがあり、胎児の発育や造血に必要不可欠な栄養素です。
貧血予防にも役立つため、妊娠中の方には特に積極的に摂って頂きたい栄養素のひとつです。

そのほか、余分なナトリウムを排出して冷え性やむくみを予防するカリウム、疲労物質の乳酸を分解して疲労回復に役立つクエン酸などを含んでいます☆

アクチニジンや葉酸は調理による損失が大きいので、これらの効果を期待する場合は生食がおすすめです。

【ちょっとした一工夫で華やかに☆おすすめのキウイの切り方

皆さんはキウイをどのように食べていますか?
スプーンですくって食べるのがとっても手軽ですが、丸ごと皮を剥いて好きな形にカットして食べるのも、見ためが華やかでおすすめですよ☆
ここでは、基本的なヘタの取り方をはじめ、知っていると役立つ2つの切り方をご紹介します。

 ●ヘタの取り方
①キウイは枝のついていたヘタの下に、ナイフでぐるりと一周切り込みを入れる
※中心のかたいトゲを軸にするように
②ヘタの部分をナイフや手で押さえて、キウイを回してヘタを取り外す

 ●サークル
①皮ごと食べやすいサイズの輪切りにする
②キウイを横にして、皮と果肉の間にナイフの先端を差し込み、キウイを回転させて皮を剥き、果肉から皮を取り外す

 ●ローズ
①ヘタを取り(上記参照)、皮を剥く
※皮を剥く際は、りんごのように横にらせん状に剥いても、皮を向こうから手前に縦に剥いても、どちらでも大丈夫です。
②横半分に切り、薄い半月切りにする
③包丁と手のひらを使い、直線状に並ぶようキウイをスライドさせ、端からくるくると巻いていく

サークルは、包丁をまな板と平行に保ち、キウイを回転させるとツルッと綺麗に皮が剥けますよ☆

ローズは、イチゴやアボカド・トマトなどでも同様に作ることができます。
熟し過ぎていると柔らかく、扱いづらくなってしまうので注意してください。

【キウイの食べごろはいつ?

キウイは、みかんのように皮の色で熟度を測ることはできません…。
では、どこで食べごろを見極めるのか…それは「感触」
優しく包み込むように持ち、弾力を感じるくらいが食べごろ(完熟)と言われています。
熟したキウイは甘みが増して、より一層美味しくいただけますよ☆

「まだちょっとかたいかな…」と感じたときは、冷蔵庫には入れず室温で保管しましょう。
冷蔵庫に入れるよりも早く追熟が進みます。
「なるべく早く食べたい!」というときには、りんごやバナナなどと一緒にビニール袋に入れて、室温で置いてみてください。
りんごやバナナなどから出るエチレンガスには、果物や野菜の成熟を促す働きがあるので、キウイを食べごろにしてくれます。


【キウイを食べると喉がイガイガ…?

キウイを食べた後に、「喉がイガイガする・かゆい」「唇が腫れる」といった症状が出たことはありますか?
これは、
①噛むことで、キウイに含まれるシュウ酸カルシウムの細胞が壊れ、中の針状結晶が口腔内を刺激する
②アクチニジンによる口腔アレルギー症候群
などが原因として考えられます。

ここで注意が必要なのは②!
『口腔アレルギー症候群』は食べた直後から口腔周辺に症状が出るのが特徴で、ほとんどの場合、自然に症状は緩和します。
ただし、重症の場合、血圧が低下して呼吸困難を起こしたり、意識がなくなるなどのアナフィラキシーショックを起こすケースもまれにあるので、注意が必要です。
また、最近では花粉症やラテックス(天然ゴム)アレルギーの方に多く合併することが知られるようになりました。
キウイは手軽に栄養が摂れる魅力的な果物ですが、その一方で、最もアレルギー発症頻度が高い果物でもあります。
異常を感じたらすぐに食べるのをやめ、早めに病院にかかるようにしましょう。

【色々な食材と組み合わせてみよう!

色鮮やかなキウイは、料理を華やかにしてくれます☆
ジャムやスムージーはもちろん、ほどよい甘味と酸味があるので肉や魚などのソースにするのもおすすめです。
また、サラダなどにしてトマトのリコピンを合わせて摂ることで、相乗効果が期待でき、免疫力アップに働きます☆

いかがでしたか?
皆さんも手軽な栄養補給源として、キウイを毎日の生活にとり入れてみてはいかがでしょうか?

Text by ろい/食育インストラクター