日本茶の種類やおいしい入れ方をご紹介!

日本茶とは「日本で製造されているお茶」のことを指します。
緑茶系が多いですが、広い意味で言うと、日本で製造された紅茶も日本茶に分類されることになります。
今回は私たちが「日本茶」といわれてパッと思い浮かべる煎茶や抹茶・ほうじ茶などにスポットをあててご紹介します。

【お茶はみんな同じ木から】

私たちが日常的に飲む日本茶(煎茶やほうじ茶など)をはじめ、紅茶やウーロン茶・プーアル茶など世界にはさまざまなお茶が存在しますが、これらはすべてツバキ科ツバキ属の常緑木である「チャ」の葉を加工して作られます。
すべて「チャ」の葉から作られているお茶ですが、「チャ」の中にも種類があり、「中国種」と「アッサム種」に分かれます。
寒さに強く小さめの葉が特徴の中国種は日本や中国・台湾などで盛んに栽培され、緑茶に向く種類です。
アッサム種は寒さに弱く、大きめの葉が特徴的で、紅茶に向き、インドやスリランカの低地での栽培が盛んです。

【緑茶とは】

「お茶」といわれれば「緑茶」を思い浮かべる方が多いと思います。
お茶には「不醗酵茶(緑茶)」・「半醗酵茶(ウーロン茶など)」・「醗酵茶(紅茶など)」・「後醗酵茶(プーアル茶など)」がありますが、茶葉は摘み取った直後から醗酵が始まるため、醗酵させたくない場合はすぐに加熱をして醗酵を止めます。
これが緑茶です。
日本のお茶は基本的に不醗酵茶なので、ほうじ茶などを含むほとんどが緑茶となります。
緑茶は総称ですので、「緑茶=日本茶(煎茶や玉露、ほうじ茶、抹茶など)」と覚えておくといいですね。

【製法別 日本茶の種類】

私たちになじみ深い日本茶は、蒸したり、釜炒りして作られます。
ここでは製法別に日本茶を分け、ご紹介します。

〇煎茶
・普通(蒸し)煎茶
煎茶は全国各地で作られ、日本人に一番なじみ深いお茶ではないでしょうか。
通常、煎茶は生茶葉を30~40秒蒸して作ります。
茶葉が針のようにピンと張り、つやのある緑色が特徴です。
甘味・渋味・苦味・うま味のバランスがよく、茶葉のもつ爽やかな香りを楽しめます
抽出液の色は、黄緑~黄色です。

・深蒸し煎茶
普通煎茶に比べ、生茶葉の蒸し時間が2~3倍と長いのが深蒸し煎茶です。
蒸し時間が長いため、苦味や渋味が少なく、まろやかな味です。
抽出液の色は深緑色で、濃度が濃いのが特徴です。
深蒸し煎茶には、さらに長く蒸す「特蒸し茶」というものもあります。

〇蒸し製玉緑茶
現在は静岡県の一部と九州地方で生産されており、茶葉の形が勾玉(まがたま)に似ているので「グリ茶」とも呼ばれます。
ほのかに香る爽やかさと、渋味の少ないまろやかな味が特徴です。
抽出液の色は透き通った黄緑色です。

釜炒り茶
蒸さずに炒ることで茶葉の醗酵を止めたお茶。
釜炒りの製法は中国から伝えられたとされています。
茶葉が勾玉状にカールしているので「釜炒り製玉緑茶」とも呼ばれます。
抽出液は澄んだ淡めの黄色で、炒っているため青臭さが抜けてさっぱりとした飲み口です。

玉露
日本茶の中で最もランクが高いのが玉露です。
渋味や苦味がほとんどなく、甘味と強いうま味が特徴です。
日常的に飲む日本茶とは違い、少量を飲んで舌の上で味を楽しみます。
抽出液の特徴は澄んだ淡い黄色で、良質なものほど透明度が高いです。
強いうま味は茶摘みの20日前くらいから藁(わら)や葦簀(よしず)で全体を覆い、うま味が渋味に変わるのを抑える被覆栽培によって作られます。
日数に違いはありますが、かぶせ茶や抹茶も被覆栽培で作られます。

〇かぶせ茶
茶摘みの10~7日前から被覆栽培をし、収穫します。
煎茶の爽やかさと玉露のようなうま味をあわせ持っています。
熱い湯で入れると、煎茶のような渋味が立ち、ぬるめの湯で入れると、玉露のようなうま味・甘味が広がります。
抽出液は緑が強めの黄緑色です。

抹茶
抹茶は「碾茶(てんちゃ)」というお茶を一定期間寝かせ、熱を伝えにくい石うすで挽いて作られます
玉露と同じく長い期間被覆栽培を行うので、うま味が強いのが特徴です。
通常日本茶は製造過程に茶葉を「揉む」という作業がありますが、抹茶に使う碾茶はこの揉む作業を行いません。
細かく挽いているので、茶葉そのものを味わえるほか、茶葉が持つ栄養を丸ごと摂ることが出来ます
抽出液を飲むのではなく、微細な茶葉に湯を注ぎ、茶筅(ちゃせん)と呼ばれる道具で泡立てていただきます。
色は鮮やかで明るい黄緑色をし、渋味の中にうま味を感じます。

番茶
茶摘みは摘む順番によって「一番茶」・「二番茶」・「三番茶」などがあります。
番茶は、一番と二番の間に摘んだ「番外の茶葉」が転じて「番茶」としたとする説や、最後の方に摘んだ葉を使った「晩茶」とする説等があります。
抽出液は基本的には煎茶同様、黄緑がかったものが多いですが、茶褐色のタイプがあり、「地方番茶」とも呼ばれます。

〇再加工茶
一度加工した茶葉を再加工したり、炒り米を加えたりして楽しむお茶
です。
ほうじ茶や玄米茶などがこれにあたります。
ほうじ茶は茶葉を褐色になるまで焙じるので「焙じ茶」とも書き、茶葉の持つ栄養素もほとんど失われているので、刺激が少ないため食事に合わせたり、子どもでも飲みやすいお茶です。
そのほか、お茶の製造過程で出た茎を集めた「茎茶」やふるいにかけて落ちた茶葉の芽先を集めた「芽茶」・寿司屋のあがりとして出される「粉茶」・煎茶を粉末にしたものを湯に溶かして飲む「粉末茶」などがあります。


【日本茶の入れ方】

一般的な煎茶のおいしい入れ方をご紹介します。

<用意する物>
煎茶・・一人2gが目安
お湯・・一人70~80ml位
湯冷まし(人数分の湯が入る入れ物)・急須・ティースプーン・湯のみ

<手順>

  1. 湯冷ましに沸騰させた湯を入れ、人数分の湯のみに注ぐ。
  2. (1)の湯を冷ましている間に急須に人数分の茶葉を入れる。
    ※茶筒からティースプーンなどで茶葉を取り出す際は茶葉が折れないように気をつけましょう。
    ※スプーンを茶葉に差し込むのではなく、茶筒の中にスプーンを添え、茶筒を動かして茶葉をスプーンにのせてあげると折れずに取り出せます。
  3. (1)の湯が70℃くらい(湯のみを持ったときに我慢できるくらいが目安)になったら、人数分すべての湯を(2)の急須に入れ、フタをして1~2分待つ。
  4. 湯のみに少量ずつ(3)をまわし注いでいき、すべての湯のみが同色・同量になるようにする。
    ※最後の一滴までしっかりと注ぎましょう。

煎茶は2煎目、3煎目と続けて飲むことが出来ます。
2煎目は湯冷ましに分量の湯を注ぎ、急須に入れて抽出します。
3煎目はポットやヤカンから直接湯を注いでOKです。

【茶葉に適した湯の温度】

茶の種類によって、抽出に適した温度がありますので、参考にしてみて下さい。

〇90~100℃
ほうじ茶 玄米茶 番茶 釜炒り茶 粉茶

〇70~80℃
煎茶類 茎茶 芽茶 抹茶

〇50~60℃
玉露 かぶせ茶

世の中にはたくさんのお茶が存在します。
どこかに出かけた際はその地域のお茶を探してみるのも楽しいですね!

Text by さゆり/食育インストラクター