日本の郷土料理① 北海道編

今回は北海道の郷土料理をご紹介します。

【郷土料理とは】

郷土料理は各地域の気候・風土・産物・歴史などの影響を受け、独自に発展を遂げた料理です。
縦に長い我が国では地域性豊かな郷土料理がたくさんあります。
隣接する土地同士でも知らない料理がある事もあるかもしれません。
全ては難しいですが、色々ご紹介できればと思います。
※ご当地グルメ的なものは含んでいません。

【北海道の郷土料理の特徴】

北海道は江戸時代まで主にアイヌ民族が暮らしていた土地でアイヌの人々の文化が根付いていました。
明治に入り、政府が本格的に北海道の開拓を進めました。
北海道の郷土料理は開拓にあたって外国の技術を取り入れた事や、米を作るのが難しかった事もあり、洋風な味付けや食材を使った物が多いです。


【代表的な郷土料理】

☆ジンギスカン
羊を使った焼肉で季節に関係なくいただきます。
北海道へは大正時代頃に伝わりましたが、盛んに食べられるようになったのは第二次世界大戦後といわれています。
軍服を作るために羊の毛が必要になり、北海道での飼育が盛んでした。
戦争が終わり、羊が食用に回されるようになった事で普及したようです。
また、北海道とジンギスカン発祥の地とされるモンゴルの気候が似ていた事も普及に繋がったとされています。

☆三平汁
塩で味付けされた魚を使い、大根・じゃが芋・人参・葱などの野菜を入れた塩ベースの汁
もとは糠で付けたニシンを使った物でしたが、現在では各家庭で色々な塩付けの魚で作られます。
北海道の他、東北地方でも食べられています。

☆石狩鍋
鮭と野菜を味噌ベースの鍋仕立てにした料理
鮭は身だけでなく、骨やアラも使い、鮭の味を存分に楽しめます。
野菜は玉ねぎやキャベツ・人参・大根・葱などを使います。隠し味にバターや牛乳、酒粕などを加えることもあります。
三平汁も鮭を入れる家庭が多く似ていますが、大きな違いとしては生魚か塩をした魚かという部分と、味噌味か塩味かという点です。

☆ちゃんちゃん焼き
鮭を用いる事が多いですが、魚と野菜を焼き、味噌で味付けしたものがちゃんちゃん焼きです。
バターをたっぷり使い、味噌とバターのコクが美味しい料理。
鮭の半身や一尾丸ごとを豪快に調理します。

☆いかめし
函館地方の郷土料理で、イカの胴に米やゲソなどを詰めて醤油ベースの汁で炊く料理です。
駅弁としても親しまれ、食べ応えある一品です。

☆赤飯
一般的に赤飯といえば、ササゲや小豆の煮汁で炊いた物を指しますが、北海道は甘納豆を入れ、食紅で色を付けた甘い赤飯が主流です。

いかがでしたか。
北海道出身の方にとっては懐かしい物もたくさんあるのではないでしょうか。
今回ご紹介したのはほんの一握りだと思います。
まだまだ隠れた郷土料理もあると思いますので、またわかったらご紹介します。

Text by さゆり/食育インストラクター