5月5日、「端午の節句」に欠かせない和菓子「柏餅」を知ろう

青空に鯉のぼりが泳ぎ出すこの季節、5月5日は男の子の成長を祝う「端午の節句」です。
端午の節句には、「鯉のぼり」の他、「五月人形」「鎧兜」「菖蒲」「柏餅」「ちまき」が欠かせません。
今回は、その中の「柏餅」についてのお話です。

【「子孫繁栄」を願う和菓子。「柏餅」

「柏餅」とは、上新粉で作った餅であんをくるみ、柏の葉で包んだものです
柏の木の葉は、新芽が育つまでは古い葉が落ちないことから、「家系(跡継ぎ)が途絶えない」、さらには「子孫繁栄」と結びつき、縁起の良い食べ物として江戸時代頃から端午の節句に供えるようになったと言われています。
また、餅をあんで包む手が神を拝むときに打つ「柏手(かしわで)」に似ていることも節句菓子として食べられるようになった一因とされています。
当初は味噌あんや塩あんが主流でしたが、現在は小豆あん(こしあん)で作られているものが多くなっています。


【お家で作ろう!「柏餅」】

<材料(8個分)>
上新粉・・・120g
湯(50~60℃)・・・100g~
上白糖・・・10g
片栗粉・・・4g

こしあん・・・160g
柏の葉・・・8枚

<作り方>

  1. 上新粉に湯を少しずつ加えてゴムベラなどで混ぜ、ある程度混ざったら手でしっかりとこね、耳たぶ位のかたさにする。
  2. 濡れ布巾を敷いた蒸し器に(1)の生地をひと口大にちぎって並べ、20~25分蒸す。
    ※生地に均一に火が通るよう、ひと口大にして蒸します。
  3. 蒸し上がったらボウルに移してすりこ木などでつき、なめらかになったら上白糖、水(分量外・小さじ2程度)で溶いた片栗粉を加え、手でしっかりこねる。
  4. (3)の生地、こしあんを8等分にする。
    生地を手のひらで楕円形に伸ばし、中央に丸めたこしあんを置いて半分に折り、口をしっかりと閉じる。
  5. 濡れ布巾を敷いた蒸し器に(4)を並べ、5分蒸す。
  6. 両面を乾かし、柏の葉で包む。

今までにご紹介した和菓子は、工程も少なく、比較的簡単なレシピでしたが、今回は蒸す工程が増え、少しだけ難易度がアップしています。
ただ、手作り柏餅はお店で買うものとはまた違った味が楽しめるので、ぜひ作ってみてくださいね。

Text by まち/食育インストラクター