たっぷり収穫できる夏野菜!オクラを育ててみよう!

猛暑が続く日本の夏は過酷ですが、たくさんの陽を浴びて育つおいしい夏野菜を堪能できるのは、この時期ならではです。
今回はそんな夏野菜のなかから、オクラの栽培についてご紹介します。

【夏の日差しが大事な野菜】

特有の粘り気があり、いろいろな料理に合うオクラ。
栽培の条件を満たせば、プランターなどを使用してベランダでも収穫可能です。
オクラは多年草ですが、寒さに弱く霜が降りるぐらいの気温になると枯れてしまうので、日本の多くの地域で一年草として扱われます。
春から初夏に植え、夏の終わりぐらいまでと栽培期間が短めなので、初心者でも挑戦しやすい野菜のひとつでしょう。

そんなオクラの栽培で重要なものが、温度・日照時間の二つです。
オクラは発芽に必要な温度が高く、25℃程度が適しているため、種まきは4月後半ぐらいの暖かくなった時期から始めます。
昼間は暖かくても、朝夜の気温が10℃程度と低めの気温であれば、もう1~2週間程度種まきを遅らせてもよいかもしれません。
苗を購入して植える場合も、気温が25℃ぐらいの時期に植えつけるとよいですね。
そして、もうひとつの大事な要素である日照時間。
オクラは強い日差しを浴びることで成長するので、日当たりの悪い土地での栽培は難しい作物です。オクラの栽培にチャレンジするときは、これらの条件をクリアできているか確認してから準備を始めましょう。

【注意するポイントあれこれ】

オクラは肥沃で水はけがよい土を好みます
初めて栽培するときは、野菜用として販売されている培養土を使用するとよいでしょう。
一度発芽してからはぐんぐん伸びていくので、種まきの場合は本葉が4枚程度になるぐらいで間引きを行います。
植え付け場所の状態にもよりますが、プランターであればサイズに合わせて1~2本ぐらいに間引くとよいでしょう。
<間引き前>

<間引き後>

葉の成長が著しい場合は、定期的に葉の数を減らして、風通しをよくします
湿気に弱い作物なので、特に梅雨の時期に長雨になった場合は、プランターであれば雨のあたらない位置に移動させるなども行うとよいでしょう。
収穫期のオクラの成長はとても早く、数日収穫が遅れただけでも実が筋張ってかたくなってしまうことがあります。
栽培難易度は高くありませんが、多忙で毎日作物の状態を確認するのが難しい方は注意が必要です。
ベストな収穫のタイミングを見逃さないように、収穫期は毎日の水やりと実のチェックを怠らないようにすることが、とれたてのおいしいオクラを楽しむ秘訣なのです。
ちなみに、オクラは花も食べられる野菜です。
ただし、主に実を食べる一般的なオクラと、花を食べるオクラは別の品種となります。
花をたくさん食べたい場合は、花オクラと記載のある品種を選んで育てるとよいでしょう。
うまく育てばたくさんのオクラが収穫できますが、オクラは鮮度が落ちやすいので、なるべく早く食べるのがおすすめです。

今回はそんなオクラを使った簡単な一品をご紹介します。


【オクラの出汁漬け】

<材料> 調理時間:20分
オクラ・・6本
A出汁・・1/4カップ
A酒・・小さじ2
Aみりん・・小さじ2
Aしょうゆ・・小さじ2
A砂糖・・小さじ1/2
かつお節・・お好みで

<作り方>

  1. オクラは板ずりしてがくを除き、塩(分量外)を入れた熱湯で1分ゆでてザルに上げ、手早く冷ます
  2. (1)のオクラをななめ2等分に切る
  3. Aを鍋に入れて沸かし、アルコールを飛ばす
  4. 清潔な容器に(2)を並べ、粗熱の取れた(3)を注ぎ、10~15分おく
  5. 器に盛り付け、お好みでかつお節をかける

<ポイント>
・作り置きにする場合は、冷蔵庫で3日ほど保存可能です。

オクラは丈夫で成長が早く、上手に育てられればひと夏でしっかり収穫できる作物です。
条件が合う方は、ぜひ栽培にチャレンジしてみてくださいませ☆

Text by はむこ/食育インストラクター