キャベツのおいしい時期がやってきた!

キャベツはスーパーだけでなく、いまやコンビニでもカット野菜として販売されているほど、私たちに身近な野菜です。
今回は、普段何気なく食べている「キャベツ」を深掘りしていきます!

 【キャベツにはどんな栄養があるの?】

●ビタミンU
ビタミンUはあまり聞きなじみのない方も多いと思いますが、実は別の名前もあるのです。
その名はずばり…「キャベジン」
キャベジンは薬でもおなじみですが、たんぱく質の生成を促す働きがあり、傷ついた胃の粘膜を修復する作用があります。
それにより、胃潰瘍の予防・改善が期待できます。

●ビタミンK
血液の凝固促進
や、骨粗しょう症を予防して骨の形成を促します。

●ビタミンC
抗酸化作用があり、肌荒れや風邪予防、疲労回復に効果的です。

●葉酸
水溶性のビタミンB群の一種です。
貧血予防のほか、胎児の正常な発育を助ける働きがあり、妊娠・授乳期には不可欠な栄養素です。

 【キャベツは季節によって楽しめる☆】

キャベツは通年店頭にある野菜のひとつですが、春と冬では味わいが異なります。

●春キャベツ
葉がやわらかくみずみずしい
ので、サラダなどの生食に適しています。
外葉を使ったサラダは色鮮やかで、とっても綺麗ですよ☆

●冬キャベツ
葉の1枚1枚がしっかりしていてかため
なので、加熱しても煮崩れしにくいという特徴があります。
加熱すると甘味が増すので、ロールキャベツやポトフなど煮込み料理に適しています。

<おいしいキャベツの見分け方>
春キャベツは巻きがふんわりしていて軽いもの
を、冬キャベツは葉がしっかり巻いてずっしりと重く感じるものが良品です。
また、切り口がみずみずしく、割れたりしていないものを選びましょう。
丸ごと購入する場合は、芯の大きさが500円玉大のものがおすすめです。(芯が大きいのは、成長しすぎている可能性があります。)


【外葉や芯、捨てていませんか?】

キャベツを切るとき、外葉や芯をついつい捨てていませんか?
実は捨ててしまいがちなこれらの場所にも、栄養がたっぷり含まれているのです!

 ●外葉
文字通り、キャベツの1番外側の濃い緑色の葉のことです。
「食感がかたい」「青臭い」という理由から、はがして捨てる方も多いのでは?
甘味はありませんが、色が鮮やかでシャキシャキとした歯応えが楽しめます。
煮るとアブラナ科の青臭さやほろ苦さが出るため、炒める・揚げるなどの調理法がおすすめです。

 ●
かたいですが、最も甘味が強い部分です。
薄いそぎ切りにして断面を増やすと火の通りがよくなり、味もしみ込みやすくなります。
炒め物やサラダをはじめ、汁物の具材や出汁としてもおいしくいただけます☆

 外葉や芯には、ビタミンCが多く含まれています
ビタミンCは、水に溶けやすく光や熱に弱いので、保存時や調理時に失われやすいという性質があります。
また、ビタミンCは体内で合成されないうえに、一度にたくさん摂取してもあまった分は体外に排泄されるので、過剰摂取の心配はありません。
ストレスや喫煙によって大量に消費されるので、毎日の食事からこまめに摂るよう心掛けましょう。
そのほか、芯にはビタミンUや、高血圧やむくみの予防・改善に働くカリウムなどが多く含まれています。

【丸ごと買ったキャベツがなかなか消費できない…。そんなときは賢く冷凍しよう!】

キャベツは切って生のまま冷凍が可能です。
凍ったまま炒めものやスープなどの調理に使えるので便利ですよ。
ただし、生の状態に比べるとやや食感が変わるため、冷凍後は生食ではなく加熱調理がおすすめです。
また、冷凍するとしんなりしやすいため、細かく切りすぎないのが◎!
千切りにする場合は、少し太めにするなど調整しましょう。

 いかがでしたか?
煮ても焼いても蒸してもおいしい「キャベツ」。
皆さんもぜひ、いろいろな料理でキャベツを楽しんでくださいね。

Text by ろい/食育インストラクター