「安眠効果」に玉ねぎ!?その秘められた効果とは?

7.ざわちゃん

玉ねぎって、切ると目にしみて涙が出るほど強烈な野菜なのに安眠効果があるなんてホント?
実は、この目を痛くさせる成分こそが安眠に導くカギでした!!

【香りは人をリラックスさせる】
私たちの生活の中には、たくさんの匂いが存在しています。
その中で人間が「いい匂いだなあ」と思う匂いが“香り”に分類されています。
脳は大きく分けると、考える部分と感じる部分に分けられますが、感じる部分である大脳辺縁系は人間の記憶と感情に加えて自律神経やホルモン、免疫の調節をつかさどっています。
それらの働きはストレスを受けると低下してしまい、病気など体に不調が現れます。
しかし、香りも嗅覚が刺激を受けて同じ部位に伝達されるので緊張状態を緩める働きがあり、心地の良い香りを感じると人はリラックスすると言われています。

【ねぎ特有の刺激臭はよい香り?】
心地よい香りにリラックス効果があると記しましたが、玉ねぎの匂いって良い香りではないですよね??
「いやいや!良い香りだよ!!」という方もいるかもしれませんが、生の玉ねぎの香りは刺激臭と言われるほど、臭いイメージを持たれることが多い匂いです。
この玉ねぎがもつ特有の刺激臭は硫化アリルといい、ねぎ特有の辛み成分です。
硫化アリルには、血行促進、自律神経や脳神経を鎮める効果がありますが、心地よい香りとしてのリラックス効果ではなく、空気中に揮発した成分を匂いとして感じているのです。

【硫化アリルの安眠パワー】
硫化アリルは玉ねぎを食べることで摂ることはできますが、寝る前に食事を摂ることは、胃腸を活発させて逆効果に働き、睡眠を妨げでしまいます。
そこで、昔から世界各国では民間療法としてスライスした玉ねぎを枕元に置いて安眠を促したそうです。
玉ねぎの匂いは揮発するため、自然と嗅いで脳をリラックスさせることでアルファー派が出やすくなると言われています。
また、血行促進効果によって体を温める働きがあるため、相乗効果によって安眠・快眠効果が期待できます。
枕元に置く玉ねぎは、ほんのり香りがする程度の場所に置くことがポイント。
匂いが強いとかえって眠れなくなるなど逆効果になってしまうので気をつけてください。
玉ねぎがなければ、硫化アリルが含まれている他のねぎ類(長ネギ、ニンニク、ラッキョウなど)でも同じような効果があります。
不眠症に悩んでいない方でも毎日良い眠りにつけるよう、ぜひ試してみてくださいね。

Text by ざわちゃん/食育インストラクター