オリーブオイルのオレイン酸で便秘を解消!

オリーブオイルのオレイン酸で便秘を解消!

ピザやパスタなどのイタリアンに特に欠かせないオリーブオイルですが、体に良い油として知られています。
美容面では、保湿効果が期待されていて女性だけでなく赤ちゃんにも使える無添加のベビーオイルとして使われています。
このオリーブオイル、体の外からも中からも健康に近づくとっても身近な食材です。

【人間が初めて手にしたオイル】
オリーブオイルは、地中海沿岸が原産地と考えられ、現在も主に地中海を取り巻くスペイン、イタリア、ギリシャなどのヨーロッパ、トルコやシリアなどの地中海東岸地域、そしてアフリカ北部の沿岸地域で栽培されています。
果実そのものをつぶすだけでオイルが出来ることから歴史は古く、紀元前4千年ごろにはオリーブオイルを壺に入れて貯蔵していたことが、古代遺跡の発掘で明らかになっています。
また、世界各地ではオリーブオイルが神話で伝えられていて、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教など多くの宗教で聖なる油として大切に扱われています。

【体に良いオレイン酸とは】
脂肪を細かく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けることができます。
飽和脂肪酸は、常温で固まるバターやラードといった固形脂。
不飽和脂肪酸は、常温で液体の状態を保つ植物油や魚油といった液体油です。
オレイン酸は不飽和脂肪酸に属し、植物油に多く含まれています。
血液がドロドロになる原因は、悪玉コレステロールや飽和脂肪酸で、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の原因になりますが、オレイン酸はこの悪玉コレステロールを減らす働きや、血管内の不要なコレステロールを回収する役割を持つ善玉コレステロールを増やす働きがあり、生活習慣病予防に働きます。

【地中海式?便秘解消法】
地中海地域では、昔から便秘になるとオリーブオイルが用いられていました。
子供であればスプーン1杯、大人であればスプーン2杯を摂るというのが、生活の知恵から導かれた定説となっているそうです。
適度な油は快便につながると言われていますが、この便秘解消法にもオレイン酸が一役買っています。
オレイン酸は、消化・吸収されにくい油で短時間に多めの油を摂ると小腸で吸収しきれず、大腸に運ばれます。
大腸では、腸管を刺激してぜん動運動を促す働きがあるため、便の排泄を助けます。
ちなみに、オリーブオイルによる美容効果は、便秘を解消することで代謝が高まって得られる効果とも言われています。

Text by ざわちゃん/食育インストラクター