DHA・IPAだけじゃない!サバが持つ体が喜ぶ栄養パワーとは?

サバの味噌煮は定番中の定番。
都内にはサバ料理専門店も出来ていたり、「魚料理と言えばサバよね」と言って納得してくださる方も多いとは思いますが、意外と食卓に登場する頻度が少なくありませんか?
実はまだまだサバの楽しみ方を知らないだけかもしれませんよ!

【DHAやIPA(EPA)が豊富なんでしょ?】

はい、サバの脂質は体内で合成することが出来ない多価不飽和脂肪酸といわれるDHAやIPA(EPA)が豊富に含まれていて、血液をサラサラにする効果があります。
DHAの特徴は血液中のコレステロールのうち悪玉を減らし善玉を増やす効果で、脳細胞や脳神経に働き、脳の発育や認知症予防に役立つとも言われています。
IPAは血管を詰まらせる血栓を溶かしたり血管を広げる働きがあり、動脈硬化や高血圧を防ぐ効果が期待できます。
でも、サバはこれだけではありません。
疲労回復に役立つ成分のタウリンや代謝に欠かせないビタミンB1やビタミンB2、骨を造るのに欠かせないビタミンDも含まれています。
こうしてみると、誰もが食べて美味しい、体にもうれしい食材だと言えるでしょう。

【形は変われど昔から愛されてきました】

古くは西暦900年代に税として納められていたという記録が残っていたり、若狭国から京の都へ天皇家の献上品を届ける道は、今では『鯖街道』と呼ばれ文化庁の日本遺産として登録されていることをみても、古くから親しまれている魚だといえるでしょう。
特に若狭、今の福井県あたりですが、ここではサバの糠漬け『へしこ』が昔から食べられてきました。
届けられた先の京都ではサバ寿司の文化が定着しています。
長い歴史の中でみると最近ですが、昭和の頃から親しまれているのがサバ缶文化です。
特に山形の地方では、鯖の水煮缶を汁ごと『つけだれ』に入れて、そうめんやうどんを食べるそうです。
最近ではグルメ缶詰ブームで、サバカレー缶やスモークしたもの、熟成させたプレミアムなものまで登場していています。


【一家に一缶!?】

と言いながらも、缶詰だけをお勧めする訳ではありません。
私は一時期、サバの切り身を使って試作を繰り返していたことがあり、味噌煮の味噌を色々なタイプにしたり、カレールーを使ったサバカレー、トマトベースで煮て仕上げにチーズをかけたりするなど、色々試しました。
でもやはり、メイン料理としては1~2週に1回程度、夕飯に出そうかなという感じですよね。
せっかく嬉しい栄養のある食材なので、もう少し食卓に登場させたいと考えて、今は缶詰も利用しています。
例えば、大根サラダに身をほぐして加えたり、汁ごと湯に入れトマトと一緒に煮た簡単スープにするなどで日常的に摂り入れています。
少し余裕があれば、このスープにブロッコリーや芽キャベツを加えて美肌効果のアップを期待したり、サラダに人参を加えて生活習慣病予防効果を高めてもよいでしょう。
このように色々なバリエーションを試せば、サバ料理にプラスして一家に一缶常備してともいいかなと思いませんか。

Text by ゆず/食育インストラクター

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