ゴーヤの効能

〈食育まめ知識〉ゴーヤの効能

ゴーヤが出回る時期ですね。ゴーヤは独特の苦みがあって苦手な方も多いかと思います。しかし、ゴーヤの苦みは「夏バテ」によく効くのです。

【ゴーヤの栄養と効能】
この苦みは「モモルデシン」という成分が原因なのですが、この「モモルデシン」は胃腸の粘膜を保護したり、食欲増進などの効果、さらには神経に働きかけて気分をシャキッとさせたりと夏バテ対策には最適な効果があります。
また、夏バテ対策だけではなく、他にも体に良いことがあります。
まずゴーヤにはビタミンCがキュウリやトマトの5倍も含まれています。
しかも通常加熱すると壊れてしまうビタミンCですが、ゴーヤのビタミンCは加熱しても壊れにくいという特徴があるのです。
ビタミンCには免疫力を高める効果があり、この効果をさらに活発にするのにはβカロテンという成分で一緒に体内に取り入れるとよいとされています。
ゴーヤにはβカロテンも豊富に含まれているので、体の中でより有効に働いてくれるのです。
さらに油を一緒に摂取することで、βカロテンの吸収率を高めてくれます。
他にも美肌効果や、動脈硬化予防やコレステロール低下、肝機能の強化など生活習慣病の予防にも期待が出来ます。

【独特の苦みを和らげるには?】
こんなに良いことづくめのゴーヤですが、やはりあの苦みが苦手、という方も少なくありません。
しかし、完全には防げないものの調理法や組み合わせで少しは防ぐことができるのです。
その方法は、まずゴーヤの白いワタと種を取り除きます。
続いて塩もみあるいはサッと茹でます。
さらに調理する際にかつお節や豚肉などイノシン酸を含む食材を組み合わせます。
こうすることによって苦みを和らげてくれ、しかもうまみを引き出してくれます。

これらにすべて当てはまるのが「ゴーヤチャンプルー」です。
「ゴーヤチャンプルー」は沖縄の知恵なのかもしれませんね。

Text by りな/食育インストラクター