老若男女全てに嬉しい効果が!?「玄米」小話

最近は低糖質や低GI(食後の血糖値の上昇度が低い食品)といった観点から、また注目を集め始めている食材に玄米があります。
それ以前から普通のお米よりも食べごたえがあり腹持ちも良いと、愛好されている方も大勢いらっしゃることと思います。
今回はそんな「玄米」についてのお話です。

【精白米は食卓の新参者??】

現代においては日本人のソウルフードとまで言われることもある精白米のご飯ですが、実は日々の食卓にこれほど普及したのは戦後のことだと言われています。
精白米自体はずっと以前からありましたが、口にできるのは都市や一部の人ぐらいのもので、大多数の農村部では雑穀に少量の玄米を混ぜたものの方が一般的な主食だったようです。
それを考えると、実は玄米の方が日本人にとって長く慣れ親しんだ味と言えるかもしれません。

【あなどれない栄養価】

玄米の栄養価の中でも特筆すべきは食物繊維で、(精米の程度にもよりますが)精白米の5倍以上含まれています。
腸内環境を整えるのにはもちろん、お肌の調子も良くなるというプラス効果も期待できるので、女性の方には嬉しい食材だと言えます。
他にも、ナトリウムの排泄を助けるカリウム、骨の形成に欠かせないマグネシウム、血液のもととなる鉄といったミネラルや、疲労回復効果を高めるビタミンB1なども精白米より多く含まれています。
これらは成長期のお子様から働き盛りの成人の方、生活習慣病が気になるシニア層の方まで役に立つ栄養素
玄米だけで全てをまかなえる含有量というわけではありませんが、毎食の主食でこれらの栄養素の補給ができるのは大きなメリットと言えますね。


 【玄米にもデメリットはある??】

栄養価で比較してしまうと精白米にはまるでいいところがない…と言わんばかりですが、そもそも精白米は玄米を精米、つまり削って作っているため、精白米の栄養価が低くなるのは当然のことなのです。
「じゃあ精白米にはいいところがないの?」とお思いになられるかもしれませんので申し上げますと、精白米は玄米に比べて柔らかい、つまり、消化しやすいというメリットがあります。
玄米は豊富な食物繊維があると前項で述べましたが、これは消化にとってはデメリットになる場合があります。
胃腸の弱っている方や、高齢の方、ごく小さいお子様には負担が大きい可能性があるのです。
この点はぜひ覚えておいて頂いて、体調が思わしくない時は精白米のみのご飯に切り替えたり、ブレンドの配合を変えたりして頂くのがおススメです。

玄米は入手しやすく、主食ということもあって日々の食事に取り入れるのも容易な食材です。
既に常食されている方も、これから食べてみようという方も、末永くお召し上がりくださいね。

Text by はむこ/食育インストラクター