春は卵が美味しい!?

春は卵が美味しい!?

春になると桜をはじめとした色とりどりの花が咲き、色味のない冬を超えて生命が満ち華やかな気分になります。
それは日本だけでなく、世界中で感じられているようです。

【春の復活を祝うイースター】

イースターはキリストの復活を祝う宗教的なお祭りで、「卵」が象徴的に使われています。
欧米では卵をかたどったデコレーションが街角に飾られ、子供たちは卵の殻にカラフルな絵を描いた「イースター・エッグ」を飾ります。
チョコレートで作った卵型の菓子や卵をたっぷり使った菓子なども古くから親しまれています。
ここ数年は日本でもイベントとして定着しつつありますが、生命の誕生を意味する卵を使ったり、多産なことから生命の象徴とされるうさぎがシンボルになっていることなどにも思いをはせて楽しんではいかがでしょうか。
なお、イースターは「春分の日の後の満月から数えた次の日曜日」という決まりがあり、毎年変わるのも特徴です。

【卵好き日本人】

江戸時代から食べられていたと言われ、1700年頃に出版された料理本にも登場していますが、にわとりも人間が品種改良する前は繁殖期の年1回程度しか卵を産まず、気温が上がってきた春ごろに産んでいたようで、そのため、春が旬だと言われています
今でこそ養鶏技術・管理が進歩して、生でも安心して安価で食べられるようになりましたが、一般家庭に普及し始めたのは昭和30年以降のことです。
一時は卵を食べるとコレステロールが高くなると言われていましたが、最近では健康な人で毎日極端な量を食べ続けなければ大丈夫だという研究報告もあります。
しかし、摂りすぎは栄養バランスを崩すもととなるので、卵好きも1日1~3個を目安に食べましょう


【卵のことを知ろう!】

卵は、人間の体では作れない「必須アミノ酸」を9種類全て含んでいます
このほかに肌や髪の健康を保つレチノール脂質やたんぱく質の代謝を助けるビタミンB2も豊富です。
このほか、骨や歯を丈夫にするビタミンDやカルシウム、貧血を予防する鉄など様々なビタミンやミネラルも含まれるため「完全食」ともいわれています。
ただ、ビタミンCや食物繊維などは含まれていないので、フルーツや野菜も一緒に食べましょう
家で保存するときは、冷蔵庫のドアポケットではなく棚の方がよいでしょう。
卵は衝撃に弱いので、保存するときだけでなく調理する時も同様に、例えば目玉焼きを作るときはフライパンの高い位置から卵を割って落とすのではなく、フライパンの近くでそっと割り入れてみてください。
食べ比べると黄身の滑らかさが違うように思います。
ちょっとした工夫で、美味しい春の卵を楽しんでみてはいかがでしょうか。

Text by ゆず/食育インストラクター

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