「生クリーム」と「ホイップクリーム」ってどう違うの?

「生クリーム」と「ホイップクリーム」ってどう違うの?

ケーキなどのお菓子に欠かせないクリーム。
スーパーなどでさまざまな種類をみかけますが、みなさんどう使い分けていますか?
値段や賞味期限など大きく違うのにはワケがありました。

【大きな違いは“原料”】

一般に、「生クリーム」は、牛乳から分離した乳脂肪を濃縮したもので、容器には「種類別:クリーム」と表示されています。
「ホイップクリーム」は、乳脂肪を含まずに植物性脂肪のみを使ったもの、乳脂肪の一部を植物性脂肪に置き換えたものをいいます。
ホイップ用、フレッシュなどの表記で売られています。
簡単に分けると、生クリームは動物性脂肪、ホイップクリームは植物性脂肪を主な原料としています。
分かりやすくいうと、バターとマーガリンのような関係ですね。

原料が違うため、当然味も違ってきます。
生クリームは、乳脂肪が多く含まれるので、濃厚でコクがあり、口どけを楽しめます。
乳脂肪分が高いほど少し黄みがかった色合いになります。
ホイップクリームは、サッパリとしつこさのない味わいです。
賞味期限は、生クリーム10日程度、ホイップクリーム1ヶ月以上と、ホイップクリームの方が長いのが特徴です。

【効率よく泡立てるコツ】

ハンドミキサーなどの機械を使わずに泡立てるのは結構大変だったりしますよね。
泡立つ仕組みをうまく利用して、手早く仕上げるポイントは、「泡だて器を左右に動かすようにして泡立てる」こと!
そうすることで、生クリームは脂肪球同士がぶつかり合ってつながり、気泡が効率よく作られるのです。


【泡立ち加減の判断と使い分け】

生クリームは六分立て、八分立てなどとかたさを表現しますが、イマイチ分からない方もいらっしゃるかもしれません。
生クリームの泡立ち加減をみるには、泡立て器ですくって状態をみます。

●五分~六分立て
すくうとタラーっとすぐに落ちて、線が残る程度
⇒バヴァロア、ムース

●六分~七分立て
やっとすくうことができ、すくったクリームはやがて泡立て器から落ちるくらいのやわらかいかたさ
⇒塗る
※生地にのせるとやや広がり、なめらかで塗りやすいためです。
塗っている間にも生クリームの泡立ちは進むので手早く、触りすぎずに塗りましょう。

●七分立て
すくうことができ、すくったクリームにツヤがあり、角全体がやわらかな曲線を描く状態
⇒絞る
※しっかり泡立てた生クリームを絞り用に使うと、絞り出すときに圧力がかかってさらに泡立ちは進むので、ヒビ割れたり、ぼそぼそとした状態になってしまうので、7分立てのクリームが適しています。

●七分~八分立て
すくうと、角がしっかりと立つ
⇒挟む
※生地にのせても広がらず、しっかりとしたかたさがあるので生地同士をくっつけて支えることができます。

今回はクリームの違いから、泡立てるときのポイントまで紹介させていただきました。
生クリームとホイップクリームそれぞれの特徴を知ることで、上手に使い分けができると思います。
また、扱い方や見極め方が分かるとケーキのデコレーションなども上達しますよね!
ぜひとも参考にしてください!

Text by ナナちゃん/食育インストラクター