食材を賢く保存&上手に活用しよう!~貝類編~

うま味たっぷりの貝類は、汁物や炒め物、パスタなどにしてもおいしいですよね♪
今回は、魚同様、ご家庭での保存方法が悩ましい「貝類」にスポットをあて、おいしくかつ長持ちさせる保存法をご紹介します☆

【おすすめの賢い保存法をご紹介!

今回は、店頭でよく見かける貝類5種を例に挙げて保存法をご紹介します☆

●アサリ・ハマグリ
冷蔵なら・・・(保存目安:冷蔵室→約2日)
<むき身>
パックから出し、薄い塩水を張ったボウルに入れて冷蔵室で保存する。

<殻付き>
→保存容器に貝を入れ、半分つかるくらいの塩水(海水程度:約3%)につけ、フタをして冷蔵庫で保存する。
(1日1回は塩水を取り替えるようにしましょう。)

冷凍なら・・・(保存目安:冷凍室→約1~2週間)
① 
むき身を冷凍
1.ペーパータオルでむき身の水気を拭き取る。
2.冷凍用保存袋に薄く平らに入れ、冷凍する。

 ② 殻ごと冷凍
1.3%の塩水で砂抜きし、殻をよく洗って水気を拭き取る。
2.冷凍用保存袋に薄く平らに入れ、冷凍する。

 ③ 酒蒸しして冷凍
1.砂抜きして殻をよく洗い、酒蒸しする。
2.冷めたら殻ごと冷凍用保存袋に重ならないように入れ、冷凍する。
(むき身も、酒蒸しして冷凍してもOKです☆)

 ④ ゆでて冷凍
1.砂抜きして殻をよく洗い、水から火にかけてゆでる。
2.水気を拭き取り、殻ごと冷凍用保存袋に重ならないように入れ、冷凍する。
(ゆで汁も冷凍可能なので、汁物などに活用できます☆)

●シジミ
基本的にはアサリやハマグリと同じですが、砂抜きの方法が異なります。
シジミの砂抜きは、海水よりも薄い1%程度の塩水で行いましょう。

冷蔵なら・・・(保存目安:冷蔵室→約2日)
砂抜きをした後、薄い塩水を張ったボウルに入れて冷蔵室で保存する。

冷凍なら・・・(保存目安:冷凍室→約2週間)
① 砂抜きして冷凍
1.砂抜きし、殻をよく洗って水気を拭き取る。
2.冷凍用保存袋に薄く平らに入れ、冷凍する。

② 酒蒸しにして冷凍
1.砂抜きして殻をよく洗い、酒蒸しする。(白ワインでもOK!)
2.冷めたら冷凍用保存袋に重ならないように入れ、冷凍する。

 ●ホタテ
殻付きのまま、ラップに包んで保存はNG!
長期保存したい場合は、冷凍するのがおすすめです☆

冷蔵なら・・・(保存目安:冷蔵室→約1~2日)
殻から取り外した貝柱などは、なるべくその日のうちに食べるようにしましょう。
1.殻から身を取り外し、「貝柱」・「ヒモ」・「卵」に分ける。
2.塩水にサッとくぐらせ、ペーパータオルで水分を拭き取り、ラップでぴっちり包み、冷蔵庫で保存する。

新鮮な貝柱・ヒモ・卵は、お刺身として食べることができます。
ヒモと卵は当日中に、貝柱は食べ切れない場合は加熱して早めに食べましょう。

冷凍なら・・・(保存目安:冷凍室→約2週間)
氷水にくぐらせ、氷の膜をつくるのがポイントです。

1.貝柱を氷水または塩水にくぐらせる。
2.ひとつずつ、または使いやすい分量ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍する。

●カキ
冷蔵なら・・・(保存目安:冷蔵室→約2日)
<むき身>
パックから出し、塩水を張った保存容器に入れて冷蔵室で保存する。

<殻付き>
殻が乾かないように塩水で湿らせた新聞紙などで包み、さらにラップでぴっちり包み、冷蔵庫で保存する。

冷凍なら・・・(保存目安:冷凍室→約2週間)
① 洗って冷凍(むき身)
1.むき身を塩水で洗い、大根おろしの中に入れてよくかき混ぜ、水を加えて目の粗いザルの中で振り洗いする。
2.水気をよく拭き取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍する。

② ゆでて冷凍(むき身)
上記同様むき身を洗い、ゆでて粗熱をとったら、水気を拭き取り冷凍用保存袋に入れて冷凍する。


【貝類にはどんな栄養があるの?

貝類は高たんぱく・低カロリーで、赤いビタミンともいわれるビタミンB12が豊富に含まれ、葉酸と協力し合って赤血球をつくります。
また、神経や脳の機能を正常に保つ働きがあるため、お子さんの脳の発育にも関わり、記憶力や集中力の向上が期待できます。
そのほか、肝機能を高めるほか、血中の悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化を予防するタウリンも多く含んでいます。
これらの栄養素は水に溶けやすい性質なので、汁ごと食べられるレシピは無駄なく摂取できます☆

【冷凍した貝の調理で注意したいこと!

殻付きで冷凍した貝は、凍ったまま調理しましょう!
急激な温度変化により貝の口が開くので、汁物に利用する際は水からではなく、必ず沸騰したお湯に入れましょう。
フライパンで酒蒸しなどにする場合も、フライパンをよく熱し、酒をまわし入れてからも口が開くまでは強火で加熱し続けることが大切です☆
室温や冷蔵庫で自然解凍してしまうと口が開かなくなってしまうので、注意してくださいね。

貝類の賢い保存法・調理法を知っておくと、料理の幅も広がります☆
皆さんもぜひお試しください♪

Text by ろい/食育インストラクター