用途によって使い分けよう!「小麦粉」の話

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パンやパスタ、うどんなどの主食から、ケーキなどのお菓子など幅広く使われる「小麦粉」は私たちの食生活に欠かせない食材です。

【小麦とはどんなもの?】

小麦の粒は、炭水化物やたんぱく質などが主成分で小麦粉になる「胚乳」、ミネラルや繊維質が豊富な「表皮」、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミンなどが含まれる「胚芽」の3つに分類されます。
最近耳にすることも多くなった「ふすま」とは、製粉時に除かれる表皮部分のことで「小麦ブラン」とも呼ばれ、パンやシリアル、クッキーなどに使われています。

【「薄力粉」や「強力粉」、小麦粉はどの様に分類されているの?】

家庭用の小麦粉には大きく分けて「強力粉」「中力粉」「薄力粉」の3種類があります。
これらは小麦粉に含まれるたんぱく質(グルテン)の量と質によって分類され、グルテンの量が多く、強いものが強力粉、グルテンが少なく、弱いものが薄力粉になり、その2つの中間が中力粉です。
このグルテンは小麦独自のもので、小麦粉に水を加えて捏ねるとグルテンは弾力と粘着力を持ちます。
パンが膨らんだり、うどんなどの麺類がもちもちとした食感になるのは、このグルテンによるものです。


【小麦粉を上手に使い分けよう】

強力粉は弾力を与えるのでパンやピザなどに、中力粉はうどん、薄力粉はグルテンが少なくさっくりと仕上がるので、ケーキなどのお菓子や天ぷらなどによく使われます。
この他にも小麦の表皮や胚芽も一緒に挽いて作られた「全粒粉」やグルテン含有量の多いデュラム小麦を粗挽きにした、パスタやマカロニなどによく使われる「デュラムセモリナ粉」などもあります。

【小麦粉を上手に保存しよう】

小麦粉は1袋に入っている量も多く、なかなか一度では使い切らない食品ですよね。
まだ半分も使っていないのに、かびやダマが出来てしまったということはありませんか?
それは、湿気が原因かもしれません。
保存するときについつい流しの下やコンロの近くなどすぐに使える場所に置きたくなりますが、これでは湿気がこもり、かびや虫の原因になってしまいます。
使い終わったらしっかりと口を閉じ、乾燥した涼しい場所で保管しましょう。
また、使う量よりも多く小麦粉を出してしまい、また袋に戻すということはありませんか?
これも食材などの水分を小麦粉が吸ってかびなどの原因に。
その時必要な量を取り出すことを心掛け、一度使った小麦粉は袋に戻さないようにしましょう。
ちなみに、私の小麦粉の保存場所は冷凍庫です。
湿気が少なく、おすすめですが、ただ、外気との温度差で水がついてしまう可能性や庫内のにおいがついてしまうこともあるので注意が必要です。

パンや麺、お菓子などいろいろな形に変わる小麦粉。
用途によって使い分け、より美味しい小麦粉料理を楽しみましょう!!

Text by まち/食育インストラクター