いつもの収納からもっと長持ち!プラスアルファの保存法

不定期でお送りしておりました食品の保存方法シリーズも今回で一区切りとなります。
肉・魚に野菜や乾物…これで分かりにくい食品の保存方法はバッチリ!?
…と言いたいところですが、大事なものをお忘れではありませんか?
今回は多くの家庭で常備されている定番食材である卵と牛乳の保存方法についてお伝え致します!

【卵は水に弱い!?

おかずやお菓子はもちろん、そのまま卵かけご飯にしていただいたり、飲み物のアレンジにも使われたりと、引っ張りだこなのが卵。
お財布に優しい価格なので、家計の強い味方ですよね。
そんな優秀な卵は、たくさん買いためておいて、冷蔵庫の中で眠らせておくことも多いのではないかと思います。

卵の賞味期限はあくまでも「生で食べられる」期限なので、用途が加熱調理なら購入後一ヶ月程度は品質に問題は無いとされています(※卵の状態によるので、卵を割ったときに傷んでいないか確認していただくことは必要です)。

長持ちする卵ですが、販売時の状態によっては注意が必要です。
一体どんな状態の卵か?
それは、冷蔵で販売されていた卵の場合です。
卵は販売店によって、販売状況がさまざまです。
常温もあれば、冷蔵もあります。
どちらの販売方法も、この時点では間違いではありません。
ところが、冷蔵で販売されていた卵を常温に置いてしまうと、温度差で結露が生じ、この水分によって雑菌が卵の中に入り込む可能性があるのです。
食品保存の基本である水分は、こんなところにも出没してしまうのですね…。
常温販売されていた卵も、温度変化は好ましくありません。
そのため、卵は基本的に温度変化の少ない冷蔵庫で保存しましょう。

また、卵を長持ちさせるコツは、温度変化が起こりやすいドアポケットではなく、冷蔵庫の奥の方でパックに入れたまま保存となります。
ドアポケットの卵入れは外して、そのほかのよく使う調味料などをしまうスペースとして利用するのもアリです。


【牛乳の表記は要チェック!

日本人は牛乳を飲まない。
これはもうずいぶん昔の話になりました。
今では牛乳を常備しているお家の方が多いのではないでしょうか。
牛乳を飲んだり料理に使ったりする頻度が高くなったため、あまり長期保存をするイメージはありません(なにしろ、足りなくなったら近くのコンビニに行けば絶対に売っているほど身近なので)。
とはいえ、飲むのは苦手で調理にだけ使う場合などは、持てあましてしまうこともあると思います。
ホワイトソースなどに加工してしまえば日持ちしますが、牛乳そのものが必要な場合も多々ありますよね。

そんな悩みをお持ちの方には、購入時に牛乳の表記をよく確認してみることをおススメします!
一般的な牛乳は殺菌してから販売しています。
この殺菌をどのようにして行ったかで、牛乳の日持ちは変わってきます
ここで確認する時に役立つ知識が、高温殺菌牛乳は賞味期限、低温殺菌牛乳は消費期限であることです。
念のため説明しておくと、賞味期限は「保存条件を満たせば期日まで商品の品質(おいしさ)が保持される」というもので、消費期限は「期日以降は品質が劣化するので食用には適さない」となります。
つまり、高温殺菌牛乳の方が長持ちするので、日持ちさせたい場合は高温殺菌牛乳の方がよいとなります。
ただし、封を開けてしまうと品質が劣化することは避けられないので、未開封の高温殺菌牛乳だからといって、常温下に出しっぱなしのような雑な扱いは禁物ですよ!
(未開封なら常温下で保存できるロングライフ(LL)牛乳もありますが、開封後は要冷蔵です)

そのほか、紙パックの牛乳は開封部分を触らないのも品質劣化を抑えるポイントとなります。
開けにくいからと開封部分に爪を立てたりしないように(爪まわりは手洗いでも菌が落ちにくい場所なのです)ご注意下さい。

普段から使用頻度の高い卵や牛乳は新しいものを買い足すことも多いですが、もし保存する場合はこれらのポイントをおさえて、おいしく安全に召し上がってくださいませ☆

Text by はむこ/食育インストラクター