苦手な人も多い?温度を見分けて揚げ物上手に☆

「家ではおいしく揚がらない」「油の準備、片づけが面倒」「臭いが気になる」などと言った理由で揚げ物をあまり作らない…と言う人も多いのでは?
おいしい揚げ物を購入することも出来ますが、たまには熱々の揚げ物を食べたい日もありますよね。
そこで今回は、揚げ物のちょっとしたコツをご紹介します。

【揚げ物は温度が大切!】

揚げ物をおいしく揚げるには温度管理が大切です。
温度が高すぎると中まで火が通らないうちに表面が焦げてしまいます。
さらに、水分が十分に抜けきらないうえに、余分な油が付き、油っぽい仕上がりに。
反対に温度が低すぎると油切れが悪く、べちゃっとした重い仕上がりになってしまいます。
食材によっても異なりますが、一般的には180℃前後を目安に温度を保って調理します。
温度計ではかるのが一番ですが、ご家庭にない方もいますよね。
そこで、温度計が無くても温度が分かる3つの方法をご紹介します。

【温度計が無くても大丈夫!目で見て分かる油の温度】

①菜箸で分かる油の温度
水で一度濡らし、水分を拭き取った菜箸を温めた油に入れることで、温度が分かります。
・低温(150~160℃)→箸先から静かに細かい泡が出る。
・中温(170~180℃)→箸全体から細かい泡が出る。
・高温(180~190℃)→箸全体から勢いよく、多量の泡がでる。

②パン粉で分かる油の温度
パン粉を温めた油に落とし、温度を見極めます。
ドライパン粉を使うときには、少し水で湿らせた方が分かりやすいです。
・低温(150~160℃)→落としたパン粉がゆっくりと広がる。
・中温(170~180℃)→落としたパン粉が全体にゆっくりと広がる。
・高温(180~190℃)→落としたパン粉が全体に勢いよく広がる。

③衣(天ぷらなど)による油の温度
衣を箸先から温めた油に落とし、温度を見極めます。
・低温(150~160℃)→揚げ鍋の底までゆっくりと沈み、ゆっくりと浮き上がる。
・中温(170~180℃)→油の中ほどまで沈み、すっと浮き上がる。
・高温(180~190℃)→沈まずに、油の表面で衣が散る。


【揚げ上がりの目安を見極めよう!】

揚げる温度は分かったものの、今度はどのタイミングが揚げ上がりなのか分からない!ということも。
唐揚げ、天ぷら、フライなど調理法や食材によっても多少異なりますが、ほとんど見極めるポイントは一緒です。
「色」、「音」、「泡」、「浮き上がり」この4つのポイントをおさえて、ベストなタイミングを見極めましょう。

①色:全体が色づき、表面がカリッとする。
②音:最初低い音であったのが、チリチリと高い音に変わる。
③泡:最初は大きな泡であったのが、小さな泡に変わる。
④浮き上がり:沈んでいた食材が浮き上がる。

【油を変えるタイミングを知ろう!】

揚げ物を家で作るようになると困るのが油を変えるタイミングですよね。
たっぷりの油を使うので何回も使いたくなりますが、状態の悪い油で揚げた揚げ物は、仕上がりも油っこくなり、胃もたれなどの原因にもつながります。
油は酸化しやすいもので、揚げ油を使い続けていると色も香りも悪くなり、粘りが出てきます。
こうなると調理には適しません。
揚げ油の表面に泡が目立つようになったり、180℃位の温度なのに煙が出るような状態になったら新しい油にかえましょう。

難しい、面倒と言って敬遠されがちな揚げ物ですが、ぜひチャレンジして料理のレパートリーを増やしてみてはいかがですか?

Text by まち/食育インストラクター