
時間がなく、共働きや単身世帯が増えた日本人にとって、毎日栄養バランスを考えた食事をとるのはとても難しいことになりました。
そんなときに便利なのが、足りない栄養素を補充してくれるサプリメントや栄養補助食品。
しかし、便利だからと頼り過ぎていると、思わぬ落とし穴にはまることも…?
今回はサプリメントとの上手なつき合い方についてのお話です。
【これで栄養バランスはOK…?】
紀元前の時代から滋養強壮などをうたった食品は数多くありました。
サプリメントの普及が始まったのはアメリカが最初とされ、1970~80年代ころに最新の栄養学・化学などの分野の知見を活かした錠剤タイプが一気に広まりました。
今ではアメリカ人の70%以上が何らかのサプリメントを使用しているとも言われています。
日本でも80年代以降、さまざまなサプリメントが販売されるようになり、今ではドラッグストアに行けば、誰でも多様なサプリメントを安価で購入することが可能になっています。
生活習慣病を始め、さまざまな病気の原因に栄養の偏りが潜んでいることが知られるようになった現在は、その需要はさらに増している状況といえます。
しかし、サプリメントはあくまでも補助のためにあるものです。
サプリメントを飲んでいるから、栄養や食事に気を使わなくてもいい、と思っていると…?
【飲み過ぎは絶対NG!】
サプリメントは栄養を補うもの。
そして、一度体の中に入った栄養素は、身体が排出するまで減ることはありません。
つまり、身体が排出できないほどの栄養素を一気に入れてしまうと、身体に不調がおこるのです。
例えば、ビタミンCを始めとする水溶性のビタミンであれば、多量に摂っても尿として排出する機能があるので大きな害になることはほとんどありませんが、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)は、体内に蓄積されやすいので注意が必要です。
ビタミンAなら発疹や嘔吐、ビタミンDは高カルシウム血症を引き起こし、内臓へカルシウムが沈着するなどの症状が現れます。
また、ミネラルの過剰摂取は肝臓障害の原因になったり、呼吸困難などの重篤な健康被害をもたらす可能性があるため、こちらも注意が必要です。
これらの過剰症のリスクを考えれば、たくさんの種類のサプリメントを飲めばよいということではないことがわかります。
特に、複数の栄養素を摂れるタイプのサプリメントを何種類も飲む、といったことをしていると、摂り過ぎのリスクが高まります。
また、サプリメントがあるからほかは好きなものを好きなだけ食べてよい、ということではありません。
サプリメントは摂り過ぎたエネルギーを消すことはできないので、糖質や脂肪を好きなだけ摂れば体脂肪となって体に蓄積されていきます。
サプリメントを飲んでいて栄養は摂れているのだから、あとは何も気にしなくていい、と暴飲暴食を繰り返していると、気がついたら肥満体型になっていることも…?
サプリメントは栄養バランスが乱れがちな食生活をしている方にとって役立つ一方、やみくもに飲めば逆効果になってしまう可能性もあるものです。
上手なつき合い方ができるように、用法用量には十分に注意して飲むようにしてくださいませ☆
Text by はむこ/食育インストラクター











