コラーゲンでお肌プルプルはホント?美肌作りのあれこれ

若々しい肌を保つためにはコラーゲンが大切!というイメージは根強いものです。
でも、なぜコラーゲンが肌によいのでしょう?
今回は肌とコラーゲンの関係について迫ります!

 【コラーゲンは肌の中に?】

人間の肌のやわらかい部分を触ると、弾力が感じられます。
赤ちゃんや子どもの肌はもっちりとして弾むようで、こんな肌でいられたらいいのに…と羨ましくなりますよね。
コラーゲンは肌の弾力に関係しています。
肌の表面にあたる表皮の下には真皮があり、この真皮の主成分となるのがコラーゲンなのです。
そのほかにも歯や骨・血管など、体中のさまざまな場所に存在しているので、美容のみならず健康な日々を過ごすためになくてはならない存在だと言えるでしょう。

【コラーゲンを食べるとコラーゲンになる?】

食べ物に含まれているコラーゲンは、人間の体内に入ると一度コラーゲンペプチドに分解されてから吸収されます。
一度分解・吸収のプロセスを行ってから体内で合成されるので、コラーゲンをたくさん摂ったからと言って、体の中の真皮層にそのままの形で補充されているわけではありません。
「これもお肌のためだから」と無理にコラーゲンばかりを摂る必要はないのです。
また、コラーゲンを構成しているアミノ酸は非必須アミノ酸(体の中でつくりだせるアミノ酸)なので、コラーゲンばかりを摂るとむしろ栄養価の偏りを招きかねません。
コラーゲンは普段の食事を置き換えたりするほどではなく、あくまでも補助的に摂るものだと考えておくと良いでしょう。


【コラーゲンを増やすために】

体内のコラーゲンを増やすために、体内のたんぱく質の合成に役立つ栄養素は不足が無いようにしたいものです。
代表的な栄養素では、代謝の補酵素として働く亜鉛・ビタミンB6などがあります。
特に亜鉛は日本人に不足しがちなので、積極的に摂りたい栄養素です。
亜鉛は魚介類やレバー・肉類に多いほか、ナッツ類にも含まれています。
特に良質なたんぱく質も一緒に摂れる肉類・魚介類は、意識して食事に取り入れたいですね。
そして、体内でコラーゲンの生成に重要な働きをするのが、ビタミンCです。
ビタミンCは新鮮な野菜や果物に多く含まれるので、生のまま食べられるサラダなどをうまく取り入れるとよいでしょう。
また、コラーゲンの生成にはビタミンCのほかに鉄も必要なので、一緒に摂ると無駄がありません。
鉄は赤身の肉や魚に多いほか、ほうれん草や小松菜などの葉物野菜などに多く含まれます。
そのほか、糖質とたんぱく質を一緒に摂取することで、体内のたんぱく質の合成が促進されるのも見逃せないポイントです。
糖質を摂ると、血糖値を調整するためにホルモンの一種であるインスリンが分泌されます。
インスリンはたんぱく質の合成を促す働きもあるので、ごはんやパン・麺などの主食を食べることは大切です。
体内でコラーゲンを合成し、肌を若々しく保つために食事で気をつけたいことは、主食・良質なたんぱく質を含む主菜・野菜や果物などの副菜の揃ったバランスのよい食事を摂るように心がけることなのです。

体内のコラーゲンは肌の状態の良し悪しを決める重要な存在ではありますが、栄養価が偏る可能性もあるので、食べものから摂るのはあくまでも普段の食事で摂れる範囲にしておくのがよいでしょう。
次回はコラーゲンを摂りながらほかの栄養素もしっかり補給できるレシピをご紹介します!

Text by はむこ/食育インストラクター